身体が硬い踊り子
ヒュー……
広い草原、爽やかな風。
ここなら、皆の練習も大丈夫だろう!
優「さぁ、ここで皆の欠点を直すよ!」
僕は皆に1枚ずつ紙を渡した。
カ「んー?……まずは鞘から慣れましょう…。鞘を持ち、1日50回殺陣をすること。最終目標は伝説の剣で戦うこと」
ユ「体力作り。1日腹筋、腕立て10回ずつ。5キロのダンベルを持ち、10キロのランニング。最終目標はHPを500上げること」
バ「骨を丈夫にするために、牛乳を1日1リットル、にぼしを1袋摂取すること。最終目標は鋼のような骨を得て、最強の武闘家になること」
優「僕が考えた、初心者から出来るスペシャルメニュー!はい、今から始めるよ」
3人はしぶしぶながら、僕の考えたメニューに取りかかった。
優「さて、皆はまじめに頑張ってくれて……ると、信じて、バルドルのカルシウム不足の補助食品と、ダンベルの買い足しに……ん?」
なんだ、あのカチコチな動きは……。
ロボットダンスより硬い…伝統の踊りとかなのかな?
?「い、痛い……痛い!」
……関わってはいけない気がする。
そう思った瞬間に目が合った。
ポニーテールの綺麗なお姉さん。
装飾品や服装からして、普通は踊り子だろうけど…さっきのカチコチダンスは踊りには入らないだろう。
?「あの……ちょっと手を貸していただけます?」
優「え……はぁ……どうかしました?」
?「ちょっと足がつってしまって」
優「あ、だからさっきの不思議なダンスを…」
?「私、身体が硬くて」
優「ストップ!」
お姉さんはびっくりしていた。
僕はこれ以上、聞いてはいけない気がした!
嫌な予感しかしない!!
?「でも、踊り子としては身体が硬いのはいけないことで」
優「だから、ストップ!」
?「誰か助けてくれる心優しい方はいらっしゃらないかしら」
優「あの、僕の声が聞こえてますよね?」
?「私、ミューザと言います」
にこりと僕に向ける微笑み。
え、何?
拒否権無しで僕に手助けを要求してるの?
え、怖っ!
優「じ、じゃあ、先を急ぎますので…」
ミ「まぁ、助けていただけるのですか?お優しい方もいるのね」
あ、だめだ。
全然聞いてない。
え、また増えるの?
もう、3人も問題児抱えてるのに?
僕の夢は、なんでこう上手くいかないことばかりなんだ……。
お姉さんのつった足をマッサージしながら、心の中で涙を流した…。
新しいキャラクター登場いたしました。
とりあえず、3人はスペシャルメニューを頑張っていますが、優気の夢はいつ覚めるのか!
そして、踊り子のお姉さんは、なめらかに踊れる日がくるのか(笑)
お目汚し、失礼いたしました。