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僕は救世主  作者: *雅*
1/11

救世主は僕?

キーンコーン カーンコーン

 

今日も平凡に学校生活を過ごし、何事も無さすぎる1日だった。

 

友達は今から塾だとか遊びに行こうとか話しているが、僕は行かない。

 

何故なら、今日は帰って新作ゲームをすると決めていたからだ!

 

優「本当は昨日買って、すぐにでもプレイしたかったのに……」

 

昨日、大好きなシリーズの新作を手に入れたにも関わらず、母は僕を連れ回しショッピングに付き合わされ、ヘトヘトだったのだ。

 

優「あの後すぐに寝たのが間違いだった…。でも、今日は出来る!早く帰らなきゃ!」

 

僕は家へと走り出した。

この後、とんでもない事が起きるとも知らずに…。

 


 -優気の部屋-

 

優「よし!早速やるぞー!」

 

僕は意気揚々とゲームのパッケージを開ける

 

優「あれ?このシリーズ、こんなデザインだったかな…?」

 

今回で4作目のゲームディスクのデザインが3作目までとは違うように思えた。

 

優「まぁ…もしかしたら、担当が変わったとか、そんな大人の事情ってやつだろう。母さんが帰って来る前にちょっとでも進めよう!」


 ヴィーン……ヴィーン……

 

ゲーム機本体が、ディスクを読み込んでいる。

 

優「あぁ、今回はどんなストーリーだろう?前回はゾンビから逃げつつミッションクリアして……」

 

 ヴィーン!ヴィーン!ヴィーン!

 

ゲーム機本体から、聞いたことがない音がする。

 

優「えっ!?ちょっ…何?!」

 

 ピカッ!

 

目の前のテレビ画面が鋭い光を放ったと思った瞬間、僕は意識を失った…。

 

 

 -爽やかな草原-

 

優「…………何……?」

 

目の前は緑が溢れる草原だった。

ハ〇ジでも居そうな程に爽やかな草原。

 

優「……え、何?……なんで……テレビが光って、頭が真っ白になって、なんで目覚めたら草原に寝てるの?」

 

空には太陽がサンサンと輝き、時折吹く風は優気の頬を優しく撫でる。

まるで現実のように。

 

優「……リアルな夢だなぁ。頭打ってタンコブ出来てないと良いけど……ん?」

 

 ァー…アァー……

 

優「何この神々しい音楽。どこから……」

 

優気が上を向いた瞬間、空から階段が段々と作られ、やがて目の前にまるで上って来いと言わんばかりにそびえ立つ。

 

優「え、何?もしかして僕は死んだの?……ここ天国?!」

 

 シーーーン

 

優「…とりあえず上ってみるか…」

 

僕は恐る恐る階段を上り始めた。

 

 

 -聖なる扉の前-

 

優「はぁ……はぁ……階段……長すぎ……」

 

思っていた以上に長すぎる階段の先には神々しい扉があった。

 

  【入ってこい】

 

そう言われている気がして、疲労でガクガクしてる足を引きずるように扉の中へと入る。

 

優「うわぁ……天国って、まるでRPGの教会みたいなんだ……」

 

中は豪華な造りで、窓は全てステンドグラス

上は絵画

壁は天使みたいな石像が並んでいて、床には真っ直ぐに赤い絨毯で1つの道が出来ている。

 

優「……台座には椅子?まさか神様とか出てこないよね…」

 

神「よくわかりましたね」

 

優「うわっ!」

 

いつから居たんだろう……いや、今、急に現れた気がする!

 

神「よくぞ、いらっしゃっいました救世主」

 

優「……ん?」

 

周りを見ても椅子の人と僕しかいない。


神「さぁ、もっと近くへ救世主」

 

優「…………あ、僕?!」


椅子の人はニコニコと微笑みながら手招きしている。

ってか、救世主って何?

 

わからないことだらけのまま、椅子の人の前まで進む。

 

神「救世主、お待ちしておりましたよ 」

 

優「あの、救世主って何ですか?ってか、そもそも、ここはどこで、あなたは誰ですか?」

 

椅子の人は近づいても男か女かわからない。

中性的。

その言葉がピタリと当てはまる人だ。

 

神「私はこの世界を統べる神ファンフィール。ここはセラスティーファ。あなたは選ばれし救世主なんですよ」

 

優「……いや、まったく意味がわからない」

 

リアルな夢すぎて、ゲーム脳と化していた僕の頭はこんな世界を作り出していたのか。

 

神「救世主、どうかあなたの力で勇者達を導き、悪の王アヌエールを倒し、世界を救ってください」

 

夢って自分の願望を反映するんだよなぁ。

……ってことは、これが僕の願望?!

うわぁ…中二病ってこのことを言うんだ……。

 

神「救世主、早速あなたが導く勇者一行の元へあなたを送ります。ご武運を……」

 

 パカッ

 

優「え?」

 

僕が立っていた床がパカッと開いた。

まるでテレビ番組のドッキリのように。

 

あぁ、芸人さんが落とし穴に落ちる時って、こんな感覚なんだ……ちょっと待てよ?

 

僕はえらく長い階段を上って足に相当なダメージをくらっている。

つまり、夢とは言え痛みは感じる。

……と言うことは、こんな高い所から落ちたら、かなりの痛みがあるんじゃないか!!

 

優「ちょっと待ってぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

落下しながら見上げた先には、ニコニコと手を振る自称神様がいた。

 

優「あ、これ……僕の人生終わったな」

 

地面に叩きつけられる自分の体を考えたら、また意識がプツリと途絶えた…。

初投稿させていただきました。

初心者で本当に申し訳ございません!

少しでもクスりと笑っていただければ幸いです。

お目汚し失礼いたしました。

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