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「艶エルフと吸血鬼2」

かなり遅くなりすみません。

今回は吸血鬼支店のお話です。

俺は『エテッセリア』だ。

この世界では『古の三柱』何て呼ばれている。

だがたいしてありがたみもない嫌われ者の『吸血鬼』だ。

こんなに忌み嫌われているのに、どうして『エテッセリアはこの世界に』いるんだろうと、今まで生きてきた中でずっと思っていた。

ああ、8年前までは。

あの日、俺は隠れながら町のすみを進み森に入った。

正確には、森に”避難”したんだ。

街で起きた病の原因が俺達『エテッセリア』だと言って、『吸血鬼』狩りが始まると。

この地方『ロルゴ地方』は魔の力を強く宿す土地だ。

だから住民も赤茶の髪に赤い目のやつが多い。

俺は髪は黒いけど目立たないし、目の赤は少し違うが近付かれなければ分からないから、息を殺して日々をひっそりと生きて来た。

そして、俺のような生き方をするやつも町にも結構いた。

だからすぐに情報が回ったおかげでほとんどの『エテッセリア』は生き延びたみたいだった。


雨が降って来たのに気づく頃、空は真っ暗になっていた。

まだ新月じゃないから大丈夫だが、やはり夜に月が出ていないと不安になる。

別に暴れたいわけじゃない。

俺達も『魔導回路』の暴走はかなりの苦痛を伴うんだからな。

だからうんざりした気持ちになりもしたが、とにかく当分は町に帰ることが出来ないのでどうにかしなくてはと森をめぐっていた。

そんな時、うめき声が聞こえた。

「・・・?」

同時に鳴き声が混じっているのにも気づきそちらに足を向ける。

「先生・・・!大丈夫・・・?ねえ・・・!」

複数の、たぶん俺よりも小さな子供が複数いるんだろうな。

俺の耳はいい。

本来『エテッセリア』の身体能力の中でも五感の鋭さは右に出るものがいないとまで言われるほどなんだから。

そして俺はその中でも今は無き故郷の村では1番感覚の鋭い一家の1人だった。

その感覚は危機を1番に察して行動できる。

だから俺たち一家は村1の鉱夫の家系だった。


「先生・・・。」

泣きながら倒れている大人に縋り付く小さな女の子。

先生という事は・・・?

まあ、逃げ落ちた孤児院の人間だろうと視線を巡らせる。

その先に倒れていたのは・・・。

思わず声も出せず、間抜けな顔をしていた。

そこには金色の光が横たわっていた。

いや、別に光っている訳じゃないがそう言ってもいい。

あれは・・・。

「・・・エルフ?」

思わずこぼれた言葉。

「・・・だ、れ?」

泣きながら反応した少女の声にしまったと思った。

俺は今町の連中から逃げている最中だったのに!

慌ててその場を離れようと思った。

しかし、そんな俺に随分と、そうこれは酒場で酔っ払いオヤジが言ってた。

随分、艶っぽい声がかかったんだ。

声の主はあのエルフでレーザンと言った。

「・・・坊や?こんなところで危ないですよ?」

無理して笑顔で言いやがって。

これが俺とあのスケコマシの出会いになった。



あれから俺は傷つき動けなくなっていたやつと話をして、手を貸した。

もちろんすぐ離れようと思っていた。

しかし、それはどうも出来ずズルズルと旅に同行しちまった。

何だろうな?

こんなきついばっかりの世界なのに、居心地が良かった。

俺は身体能力が高いから魔物とかからもちびどもを守ってやれたし。

何か、なつかれたけど、嫌じゃなくて。

でも結果、ある新月の夜に俺が『エテッセリア』だという事がばれた。

しかも最悪な事に魔物の大群が迫っていた。

これはしょうがないと思った。

だから、『エテッセリア』として最後は逝こうと思った。

俺達は、普段も身体能力が高いが『魔導回路』の暴走の時はさらに戦闘力その他諸々がけた外れに上がる。

その状態なら、こいつらが逃げる時間ぐらいは稼げるだろう、と。

しかし、このスケコマシはちび達を脱出させてからノコノコと戻ってきやがった。

一緒に逃げようとか言って。

「何してる!俺は『エテッセリア』だぞ!」

「君は私たちを守ってくれた、優しい子です。置いていけません。」

そう言って俺を引っ張って逃げ出した。

だいぶ魔物を倒したがまるで減ってない気がする中を。

何度離せとどなっても言う事を聞かない。

襲い掛からない様にしながら動き回るのもキツイってのに!

結局谷みたいに深い溝に落ちて、魔物が通り過ぎて助かったんだ。

それから、俺は『エテッセリア』だと言ってもちび達もまたまとわりついてきやがった。

そして、また旅は始まったんだ。


エルフにハーフエルフ。

獣人の特徴を持つ子供の扱いはひどく多くの孤児がいる。

そんな子供を引き取りながら旅は続いたがついに国王軍が俺達を狙い始めた。

こんな時俺は人間に見えるのか何もされないなんて皮肉なもんだ。

囮にもなりゃしね。

何処へ逃げても追いつかれてとにかくやばい状態だ。

そんな時”女神信仰の隠れ里”へたどり着いたんだ。

そこの住民は俺達に優しかった。

それが”女神”の意思だと。

そんなもんがいるのなら助けてほしい。

そう思っていたら女神は人の世に関われないって・・・。

何のための神様だと思ったが同時に村の長が朝、光の球体を連れて俺達のもとに来た。

「あなた方は女神様に選ばれたようだ。」

海を越えて女神の国へ行く道しるべがその光なのだという。


それからは大ごとだった。

国王軍から逃げながら海に出て、途中で食料が尽きてきてレーザンとクーナが『神精霊力』で俺達を仮死状態にして、それからずいぶん経って俺達は目を疑う光景を目にした。


真っ白な光と大きな翼の女。

『竜の女神』の国。

本当にあったのだという思いと、あまりにも荘厳な光の国に涙が流れた。


だが俺は『エテッセリア』だ。

導きの光に選ばれたのはきっと俺以外の連中だろう。

そう思い次の新月までにどうにかしなくてはならないと思っていたが、それには誤算があった。

なぜなら、完全に俺達の時間間隔は狂っていた。

あの仮死状態の船旅だ。

おかしな話じゃない。

そして俺は・・・。



今が信じられない。

あの光る水を飲んでから、体中で暴れまわっていた『魔導回路』の余波が収まっていく。

まさか薬で暴走が止まるなんて・・・。

「特性を体質と考えてしまえばアレルギーの様なものだよ。アレルギーでも下手をすれば死ぬようなことも起こるのだから。」

女神は笑顔でシレッと言い放つ。

俺に「生きていたいか」と問うたこの女神は「生きていたい」と言った俺を生かした。

そして俺もこの国に選ばれた存在だと。

いていいのだと。

そういって、ちびどもみたいに無邪気な顔で笑ったんだ。

仲間が増えました。

そして、このエルフと吸血鬼と竜族がそろったっ結果、地下世界編に・・・。

よろしくお願いいたします。

また間が空きそうです。

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