楽曲解説『つぼみになりたい』
新進気鋭のジュニアアイドル『双葉あずさ』さの新曲。
少し感傷的な、何処か心に染み入る静かなメロディーが特徴。
本編16章の新曲お披露目ライブで初披露。
同時刻に新開発区でリンカー姉妹との戦闘中だった舞奈と明日香の元に、呪術を用いた放送によって届けられた。
それが姉妹との和解が成立した要因のひとつだと後に舞奈は分析している。
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雨が止んだら
顔を上げて
街を見渡すの
そこに貴女がいたら素敵だと
願いながら
道の隅の小さな草だけど
いつも、そっと貴女を見上げてた
気がつくと、なびく貴女の髪を
惹かれるように、見てた
遠い貴女に触れられなくても
わたしを振り向きさえしなくても
貴女の声が聞こえるのならば
そう、それだけで幸せ
頑張る貴女
微笑む貴女
泣き出しそうな顔さえ、わたしを強くする
貴女は気づかないけど
そうよ、ここにわたしは居るよ
貴女の声に、励まされながら
ひっそりここで、生きてる
もしも生まれ変われるのなら
やわらかなつぼみになりたい
小さな庭の花壇の片隅で
貴女の、好きな花に、咲けますように
夜が明けたら
顔を上げて
空を見上げるよ
そこに何かが見つかるはずと
信じながら
高くそびえるビルの隙間から
青い空を、僕は見上げてたよ
菱形の空に飛行機雲が
流れるたびに、見てた
遠い世界に手が届かなくて
無力な自分がもどかしくって
いつか夢見た小さな何かを
ふと、忘れそうになった
沈む夕日と
またたく星が
なつかしい夢になって、僕に力くれる
この場所で出会ったこと
すべて、糧にして歩き出す
指差す先に、広がる世界に
きっと征けると、信じて
もしも生まれ変わるとしたら
のびやかな双葉になりたい
高く広がる世界に向かって
気高く、望むままに、飛べますように