魔法解説:道術
本来は特定アジアに生息する怪異が使う妖術。
台湾人の道士たちが人間用に改良した。
いずれも術者の内なる魔力である仙骨(異能力)を、符と口訣により術と成す。
道術の使い手は、道士と呼ばれる。
本編では、張が人間版を使用。
泥人間の道士(4章、9章、10章)、完全体(10章)が怪異版を使用。
【五行のエレメントの変換】
内なる魔力を五行の理によって循環させる。
発動済みの術を使って別の術を行使できる。
金属から水を、水から木を、木から火を、火から土を、土から金属の術を発動可能。
【水行・刀刃】
種別:攻撃魔法
符を刃に変える。
4章で、女議員に化けた泥人間が舞奈への奇襲に使用、回避される。
【水行・多矢】
種別:攻撃魔法
鋭利な水の矢。
10章で、泥人間たちのひとりが鷹乃とハニエルに対して使用。
他行の同等の術との交差射撃を行ったが防がれた。
【水行・防衣】
種別:防御魔法
水の衣をまとう。
10章で、背広の泥人間が小夜子の炎術を防ぐために使用。
14章で、似非フェミニストの悪党が使用。
【水行・遁甲】
種別:防御魔法
液体に変化して攻撃を回避する。
14章で、似非フェミニストの悪党が使用。
【水行・霧陣】
種別:防御魔法
広範囲に霧を発生させる。
9章(過去編)で、泥人間の道士キムが舞奈たちの追撃を逃れるために使用。
【木行・多叶矢】
種別:攻撃魔法
多数の符が尖った木の葉となって降り注ぐ。
9章(過去編)、10章で泥人間の道士が多用。
【木行・枝鎖】
種別:補助魔法
符を枝の枷にして束縛する。
9章(過去編)で、泥人間の道士が舞奈を拘束するべく使用、回避される。
【火行・作炎】
種別:召喚魔法
符を炎に変えて操る。
4章で泥人間の道士、10章でキムが、当術で炎の剣を作った。
【火行・炸球】
種別:攻撃魔法
符を火球と化す。火球は着弾すると爆発する。
4章、10章で泥人間の道士が多用。
【火行・多炎矢】
種別:攻撃魔法
符を数多の火矢と化して放つ。
10章で泥人間の道士が使用。
【火行・防衣】
種別:防御魔法
燃え盛る炎の法衣。
4章、10章で泥人間の道士が多用。
【火行・防盾】
種別:防御魔法
火の玉を操って攻撃を受け止める。
火球は爆発によって勢いを殺して防御する。
10章でキムが使用。
【火克金・禁鉄】
種別:補助魔法
手で触れた金属を破壊する。
11章で張が使用。
【土行・作岩】
種別:召喚魔法
魔力を凝固させて擬似物質を作りだす。
4章、7章で泥人間の道士が岩石の剣を作成。
【土行・石刃】
種別:攻撃魔法
符を巨大な岩石の刃と化す。
4章で泥人間の道士が奈良坂に対して使用、障壁を破壊する。
同章でアイオスに対しても使用するが、消去された。
【土行・多石矢】
種別:攻撃魔法
符のそれぞれが尖った岩石へと変わり、放たれる。
4章、7章、10章で泥人間の道士が多用。
【土行・岩盾】
種別:防御魔法
符を岩の塊に変えて防ぐ。
4章、10章で泥人間の道士が多用。
【土行・縮地】
種別:補助魔法
地面の上を高速移動する。
4章で、泥人間の道士がアイオスとの戦闘に使用。
【金行・作鉄】
種別:召喚魔法
符を金属製品に変える。
4章、7章で泥人間の道士が金属の剣を作成。
10章では甲冑の道士が、無くした得物の代わりに金属の槍を作成。
【金行・鉄刃】
種別:攻撃魔法
符を巨大な鉄の刃と化し、放つ。
4章、7章、10章で泥人間の道士が多用。
【金行・多鉄矢】
種別:攻撃魔法
まき散らした符が鋭く尖った刃となってふりそそぐ。
4章、7章、10章で泥人間の道士が多用。
【金行・鉄盾】
種別:防御魔法
鉄の盾。
4章で泥人間の道士が使用。
10章で甲冑の道士も使用するが、ハニエルの炎の杖に溶かされた。
【金行・硬衣】
種別:防御魔法
異能力【装甲硬化】と同様に、身に着けた武具を無敵にする。
張が11章(回想)で使用。
怪異に襲わていた子供――現在の養女を身を挺して救った。
【金剋木・禁衣】
種別:付与魔法
犠牲者の衣服を剥ぎ取る。
4章で、泥人間の道士が園香に対して使用。
【心身の強化】
体内の気を活性化させる。
【虎気功】
種別:付与魔法
気功によって筋力を強化することにより打撃力と耐久力、瞬発力を得る。
異能力【虎爪気功】と同等の効果。
4章で泥人間の道士がベティとの戦闘で使用。
10章では巨漢の道士が使用、筋肉に当術を重ねて鷹乃に肉薄する。
【狼気功】
種別:付与魔法
気功により素早さを増す。
敏捷性に特化しているだけに直接的な打撃力や耐久力は上記に劣る。
だが武器を使用するなら素早いこちらの方が有利。
異能力【狼牙気功】と同等の効果。
4章で、泥人間の道士がアイオスとの戦闘に使用。
【看不】
種別:補助魔法
透明化のフィールドで自分自身を覆い、周囲の風景を投影して不可視になる。
音や気配は消せず、使用中は魔力感知の対象になる。
術者自身に加え、術者の体重までの重さの装備品にも作用する。
異能力【偏光隠蔽】と同等の効果。
14章で、女児ストーキング犯の悪党が使用。
【潜在魔力との同調】
内なる魔力を媒介にして陰陽の理を操る。
怪異の術を人間の術に昇華させる過程で確立された。
故に人間の道士のみ使用可能。
○占術
人為的な預言。
即ち世界そのものから情報を召喚し、本来ならば決して知り得ない真実を得る。
各章で張が多用。
○乗り物の召喚
下から見ると雲に見えるが、乗って上や横から見ると金色に輝く龍に見える。
さらに一見すると中途半端な施術に見えるため、魔法感知されにくい。
10章で張が使用。
【怪異の使役】
内なる魔力を媒介に周囲の気を操ることにより、同類である他の怪異を操る。
故に泥人間の道士のみ使用可能。
【三尸支配】
種別:補助魔法
脂虫の脳に魔力を浸透させて操る。
7章で、脂虫の男が符に焼きつけられた術を使用。
【三尸爆炸】
種別:攻撃魔法
脂虫を爆破させる。
喫煙者はアンデッドを操る術の対象となるため脂虫と呼ばれ、怪異とみなされる。
それに【機関】も悪臭と犯罪をまき散らす脂虫を人ではなく怪異と規定している。
有害で邪悪な脂虫が世界に対して、自身に対してできる唯一の善行は死ぬことだ。
4章で、泥人間の道士がサチの障壁を破壊するために使用。
【僵尸変化】
種別:付与魔法
脂虫の身体に魔力を浸透させて強化し、屍虫へと変化させる。
【大尸変化】
種別:付与魔法
脂虫の身体を魔力で置き換え、大屍虫へと変化させる。
【大尸来臨郷】
種別:大魔法
脂虫を生贄にすることにより戦術結界を生成する。
結界に出入りするには破壊するか、穴を開けるか、術者を倒すしかない。
4章で、泥人間の道士が奈良坂と園香を襲うために使用。
10章で、キムが奈良坂とチャビーを逃さないために使用。
14章で、似非フェミニストの悪党が使用しようとするが贄を破壊されて失敗。