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教祖の真実

サクラは日本に生まれた。

両親は厳格なカトリック信者だった。

もちろん、男女関係は禁止された。

恋愛は罪であり、口に出すことすら忌避された。

友人たちが彼氏の話をすると、サクラは不快感を覚えた。

羨ましいわけでも、憎いわけでもない。

ただ、生理的に受けつけなかった。

三十歳のとき、ガンになった。

どうでもよかった。

この世界に、未練などなかったから。

ある日、女神を名乗る変な女が現れた。

「あなた、いま死んだわよ」

「身体がボロボロだから、そのまま生き返すのは無理だけど」

「赤ちゃんになって地球でやり直す?」

「それとも異世界に行く?」

「異世界なら、最強の魔力と強靭な肉体をあげるわ」

どうにも胡散臭い女だったが、

私は後者を選んだ。

異世界で冒険者ギルドとやらに登録すると、

測定用の水晶は粉々になった。

私は冒険者として名を上げ、巨万の富を築いた。

そして――

恋愛を禁じる宗教、サクラ教を立ち上げた。

孤児院を開き、そこでルミエルを拾った。

まさかこの子が、神を連れてくることになるなんて、

その時は思いもしなかった。

ルミエルが送ってきた一冊の本を読んで、

私はすべてを理解した。

両親は、私に恋愛を禁じながら、

恋愛以上に穢れた行為をしていた。

私の存在そのものが、その証明だ。

――だからこそ。

ナギ様の描いた同性愛こそ、

真実の愛なのだ。

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