転生した先で ~エヴァ・シャーロット視点~
私、エヴァ・シャーロットは、お父さん、お母さんそして、妹とヘーゼル村で、仲良く、楽しく過ごしていた。
「お父さん、山菜採りに行ってきます!」
「あぁ、気をつけて」
「その前に…」
お父さん…
「エヴァ、いつ結婚するんだ?」
お父さん!
「お前ももうすぐ、20歳だ。この年になって、誰とも付き合いがないのは、まずくないか?お父さんがいい奴探しておこうか?」
なに言ってんの!私は、まだ19よっ!
「なに言ってんの!」
「あんた!!」
お母さんが、口を出してきた。
「自分の旦那は、自分で決める。好きでもない人と結婚したところで長続きするわけないじゃない!」
「す、すみませんでした!!!!!」
「ははは…」
私は、苦笑いをした。
………この会話が、最後になるとも知らずに…
◇◇◇
「こんなもんか」
かごにいっぱいの山菜を入れ、家に戻った。
そこは、地獄となっていた。
「エヴァ、来るな!!!!!!」
お父さんが、剣でドラゴンを抑えようとしていた。
お父さんの怒号が鳴り響く。
「お姉ちゃん!」
妹が駆け寄ってくる。
しかし、妹が私のそばまでくることは、なかった…
「‥‥‥え」
妹が、妹が、妹が、妹が、妹が、
ドラゴンのしっぽで、潰された。
私の目の前で…
「貴様…」
「お父さん、お母さんは!?」
そう、お父さんの姿があるのに、お母さんがいない
まさか…
「安心しろ!お母さんは、逃げた!」
「そう…」
私は、いらね心配をした。
しかし、それが嘘だと気づいた。
いや、気づいてしまった…
なら、何故、妹がここにいる。この場にいる。
お母さんと一緒に逃げれば良かったのではないか!
お母さんが、家族を見捨てて、逃げるはずない!
「お父さん…。それ、嘘だよね…」
「‥‥‥‥くっ」
「お母さんが、妹を見捨てるはずないじゃない!」
「実は………」
お父さんが、ドラゴンを抑えながら言う。
「お母さんは…もうこいつに食われた…」
「妹を逃がそうとして…」
「‥‥‥‥やっぱり」
「お母さんは、ドラゴンの炎で、焼かれながら、食われた。悲鳴をあけでいたが、最後まで、抵抗していた。」
「ほぅ………」
ドラゴンが、しゃべった。しゃべること自体私は、知らなかった。私は、ドラゴンをにらみつけた。
こいつが、お母さんと妹を…
「いい女だ…」
へぇ……
なに言ってんの!このくそドラゴン!
「邪魔だ!」
お父さんが、粉々になっていまった。
「こいつも不味かった。」
そう言って、私のお母さんらしき人を吐き出した。
これで、私のメンタルも崩壊寸前だ。
「俺の嫁になれ」
ドラゴンがそう言った。
「‥‥や、です」
「ん?」
「いやです!」
私は、拒絶した。
「そうか……」
「それでも、俺の巣に連れていく!」
もう一度、お母さんの死体を私に見せつけてきた。
「あぁ………」
私は、喪心状態になった。
「………」
ドラゴンが私を咥えて、歩きだした。
◇◇◇
「ん……?」
ドラゴンが、私にも聞こえるか聞こえないか分からない声で言った。
ドラゴンの目線の方を見ると、すーつと呼ばれる高級な衣服に身を包む男性が、いた。
この距離でもわかるほどの美青年だ。
男の人は、ドラゴンにあったことを驚いているようにも、出会っても余裕といつようにもとれる。
私は、この人に私の運命を託そうと思った。
最後位、神様を私を見捨てない。
私にラストチャンスを神様は、くださったのだ。
「けて‥」
「た‥すけ‥て」
私は、声にならないほどの声で言った。
すると、男の人は、何かの構えをした。
剣を持っているわけでもない。
まさか、魔法詠唱者?
「究極断絶」
男性がそう叫んだ。
漆黒の光に包まれた、黒い斬擊がドラゴンに向かって放たれた。
するとドラゴンは、
「グォォォォ」
うめき声をあげ、絶命した。
私は、伝説を目にした。