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3130年3度目の大戦から1000年以上の時が経とうとしていた。
この世界はかつて、ある何種かのエネルギーによって生活は豊かになり
人のみならず、この世界で生きる者に影響を与えていた。
そのエネルギーは人々を時に豊かに、強くして来た。
歩きでは人生すべてを費やしても行く事の叶う事のなかった所へ行く乗り物、
どこにいる人にでも、情報を届ける通信機
人間、そして全ての動物でも屈する程の火力を持った武器
しかし、そんな乗り物、通信機、武器を持ってしても敵わなかった物があった。
それが自然だ。
自然もまた、人を豊かに、そして強くして来た
だが、機械とは全く違う点があった
それは、コントロールが効かないと言う事だ
そして、そのことが強く証明されたのが2120年だ
その100年ほど前から予兆は出ていたのだが誰も気づくことなく
その災害は起きた。
その災害を生き抜いた者は「天の終日」と災害の名を付けた
その災害で、自然はあらゆる物を破壊してまわった
陸では大きな竜巻が世界各所で起こり
一部の島国ではその国を丸ごと飲み込む津波が起き
一番でかい大陸では火山の噴火で木々が生い茂っていたジャングルを消滅
大陸全土に火山灰を積もらせた
そして何よりこの時代に生きる人間を困らせたのが、全世界で起こっていた磁気嵐だ
一見すると竜巻、津波、火山の噴火の方が被害を出したかに見えたが
この磁気嵐は強力でこの世にあった大半の電子機器を使えなくし
世界にパニックを引き起こした最悪の災害となった
この頃は、生活のほぼ全てを機械に頼っており人々の暮らしは一瞬で地に落ちた
そして、そんな世の中でも、いや、そんな世の中だからこそ戦争が乱発した
最初は一国と一国の争いだった戦争も徐々に規模が大きくなり
全ての国が大きく二分される戦いへと発展した
その戦争の中で、唯一なんとか機能する核爆弾を保持していた国が
災害前、多くの核爆弾を保有していた国に
昔どれだけ強かった国も今じゃこの程度
と見せつけるためだけに核爆弾を落とした
その核爆弾は、最悪な事に威力が強すぎ地下に眠っていたEMPにも似た核爆弾をも呼び起こしてしまい
世界は完全に機械から切り離された
しかし、神からのせめてもの慈悲だろうか、核と核の融合で起きた気体、魔気{ME}と呼ばれる気体が出来たことはこの当時の人間には知る由もなかった。