出会い
なんで六月が終わろうとするこの日に投稿したのかって?
14日には書き終わってたけど、精査と投稿が面倒だった。
やる気がでないことってあるよね。
ここは何処だ?
僕は今わけのわからないところに居る。
足元は細い断崖の土の道が、空中に浮いているかのよう。そしてその道が何処までも続いている。
崖の下は真っ暗で何も見えない。
空は星の灯りすらない、真っ暗な闇。
何にも照らされていない筈なのに、足元は日中のように普通に見える。
僕はそんな場所を、ただただ歩き続けている。何処か目的地があるはずだけど、それが何処かもわからない。そもそも目的地なんてあるのか?
そんなわけもわからず、ただ歩いている僕に、声がかけられた。
「大丈夫?」
それは優しさを含んだ、若い男性の、なんの変哲もない声だった。
顔を上げると、そこには白い燕尾服を着て、銀フレームの丸メガネをかけた、男性が居た。長い茶髪をポニーテールのように後ろで纏めていて、メガネの奥の青い目賀印象的だ。
よく見ると、腰に刀を差していた。そこそこ長い刀で、白い鞘の物だった。
あとは木製の杖を持っていた。T字型のよく見る木製の物で、太めであること以外は特に気にならなかった。
そして、ひと目見たときには気づかなかったが、後ろに自身の二倍程大きい、骸骨の狼が居た。黒いモヤを纏っていて、目には血走った眼球がある。その目が僕を捉えていて、僕は腰をぬかして倒れてしまった。
「ん…後ろのこいつに気づいたってことは、大丈夫そうだね。…こいつにご褒美をあげないと」
白い燕尾服の男性は振り返って、骸骨の狼にエサをあげるように動いた。骸骨の狼は、そのエサを食べると、暗闇の崖の下に飛び降りていった。
「さてと、じゃあ僕の屋敷に案内するから、ついてきて」
そう、その男性はあっけらかんと言った。
僕はただ一言返すのみだった。
「…あなたは…誰……ですか……」
「ん……リーム・V・ヴィジョン。リームでいいよ。適当な名前だし」