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マルクと魔女の家

お読み頂いている皆様、本当にありがとうございます。ちっとも進まない内容に動揺しながらも頑張って書いてまいります。

本当に感謝します。

マルクの家までは、本当にすぐだった。

だが、近づくにつれて足の歩みは遅くなった。

「うん?何だ、怖いのか?

この家は見かけはちょっとはちゃめちゃだけど、中はまぁ、マトモだ。」

ハーデスの言葉にちょっと間がある。

やっぱり怖いかも。

「大丈夫。奴は小さい子にまさか酷いことはしないよ。まぁ、ちょっとおっちゃんは微妙だけどな。あっ、顔色また青いよ。やっぱり俺の説得力って最悪だな。」

まるで魔女の家のように蔦の絡まる壁の一切見えない家は、だいぶ小さい。

それに、誰も長い間住んでいないかの如くの雰囲気が更に恐怖心を煽る。

そうだ、前世もホラー全くダメだったんだ。

ハーデスの話を聞きながらそんな事を考えているとバタンと物凄く大きな音がして扉が開いた。

身体中の毛穴が開く。扉の中は、真っ暗だ。

怖い。と震えてると隣から呑気なハーデスの声がする。

「おい、いるんだろ。ハーデスだよ。前回世話に。」

ハーデスがいいかけたその時、扉からナイフのようなものが次々とハーデスを襲う。

恐怖から叫びさえ忘れて、固まっているとハーデスからブワッと風が吹く。

無詠唱だ。驚きと混乱の中、ただハーデスを見た。

えっ。笑ってる?なんで?

「はははは。いつもの歓迎かい?おい、こっちはおチビさんがいるんだぞ。手荒い歓迎は勘弁してくれ。そうだ。ソービスの内臓を持ってき」

ハーデスの言葉の途中で突然その男性はあらわれた。

魔法の痕跡も何も感じなかったのに。

「ソービスだけ置いて帰れ!お前を歓迎する気はない。」

美しいと言うのが合う銀髪の背の高い男性は、氷のような表情でハーデスに言った。

だが、ハーデスは全く気にしていない。

「まぁ、まぁ。お前さんにどうしてもこの子を診てもらいたんだ。」

ハーデスに前に押し出される。

「は、初めまして。僕はオルクと言います。

ご迷惑をおかけしてすみません。すぐお暇します。」

俯く僕の顔をマルクの指が上を向かせた。

目が合う。

何だろう。急にホッとした気持ちになるのは。

あんなに怖かったのに。ハーデスの時に似てる。

「翠の目。」

一言呟いてマルクは黙る。じっと見つめると急に家の中に入った。

「ハーデス!そんなところに突っ立ってないでさっさと入れ。それに何度も言っているが用事のある時は伝書ガラスを使え。」

長い銀髪はキラキラ揺れながら、明るくなった家の中が見える。

暖炉のあるヨーロピアンな家だった。

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