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ファラグナ物語~成人式の二次会で同級生全員と異世界転移した~  作者: ルルカナート
第0章始まりの物語
2/25

異世界という名のプロローグ2

遅くなりましたプロローグ2です。

誤字脱字などありましたらご指摘ください。




「・・・えっと・・・ここは・・・・?」



謎の光に包まれて暫くすると視界がだんだん明るくなり少しづつだが景色が見えてきた。先程までは料亭「藤嶺」で二次会をやっていたはずが、今自分たちが立っている場所は何もない真っ白な空間ではなく、一言で言うなら空の上に立っている感じだ。少し視線を上げると青空があり目線を下げると大きな森が広がっている。視線を戻して周りを見渡すとさっきまで一緒にいた同級生も驚いたような表情をしている。



「ねえ、ここはどこ?わたしたちどうなっちゃったの?」



誰かが泣きそうな声でそう呟いた。彼女は確か西海小鳥にしうみことりいつも明るく元気系の彼女が泣きそうな声で呟いたことで周りにも一気に不安が広がっていく女子だけでなく男子にも不安が広がり頭を抱え込んでいる人や泣いている人もちらほら見受けられる。



「みんな、落ち着いていったん状況を整理しよう。」



学年委員の小泉がそう言って皆を集め始めた。先程まで泣いていた人たちは周りの人たちに支えられながら小泉の方へと歩いていく。



「奏君わたくしたちも行きませんか?」


「・・・あぁ」



梨花にそう声をかけられ曖昧な返事を返し5人揃って皆の方に歩き始めた。空の上にまるで透明な板があるかのように普通に歩くことが出来る。下の景色を見てみると地球(日本)の都市部にあるはずの高層ビルや歴史的建造物そして舗装された道路が見当たらなかった先ほども言った通り下には広大な森が広がっていて知識ガイドなしで森に入ると迷ってしまいそうだ。


その森から目線を少しづつ動かすと遠くに道のようなものが見えたその道は遠すぎてはっきりとは見えないがコンクリートのような色ではなく土やレンガに近い色をしていた。



(もしかしたらここは地球ではないかもしれないな)



景色だけを見ただけでは本当に地球か異世界かの区別はつけられないがこちら側へ来るきっかけとなった魔法陣や空の上を歩いているというこの事実を考えると地球ではなく異世界と考えた方が自分の中ではしっくり来てしまう。


そんなことを考えている間に小泉がいる近くについてしまった。



「まずいま現在までの状況を確認する。僕たちは成人式を終えた後、藤嶺さんの実家の料亭で二次会を開催していた。大体3時間ぐらいみんなで楽しくお喋りしながら楽しい時間を過ごしてそろそろ解散しようって話になった時に足元から謎の魔法陣かな?それらしきもの光が溢れてきて気づいたらここにいたって感じかな。何か補足や指摘など気づいたことがある人はどんどん言ってくれ。」



小泉君は今までに起きたことを大まかにだが説明してくれた。誰もが不安になっているときに自ら進んで皆を纏めてくれる人がいると少し安心することが出来る。



「あの・・・少し補足があるんだけどいいかな?」



皆が現状をもう一度確認しているときに真っ先に補足事項があることを告げたのは篠村俊しのむらしゅんだった。



「勿論だ俊、気づいたことがあれば遠慮なく言ってくれ」


「こっちに来てからの事なんだが、二次会の時と服装は変わってないんだが持っていたものが全てなくなっているんだ。鞄やポーチは身に着けていなかったからともかくスーツの内ポケットに入れていたスマホや財布までもなくなっているんだ、俺だけかもしれないから皆も確認してほしい。」



 篠村にそう言われて俺も服装や持ち物を調べてみた。確かに服装は二次会に参加していたスーツのままだったがポケットの中に入れておいたハンカチ・ティッシュ・スマホ・財布がポケットからなくなっていた。


 周りの人も確認したらしくあたりから「ない・・・なんで・・・」と聞こえてくる。



「なあ奏お前なんか持ってたか?」


「いや、持ち物全てがなくなってる。そういうコージはどうなんだ?」


「俺の方もなくなってる、給料下したばっかりだったのによ」



どうやらコージは今日のために給料を下ろしていつもより少し多めにお金を持っていたそうだ。



「ねえ奏、奏も持ち物何も持ってなかった?」


「ああ、玲奈はどうなんだ?」


「わたしも何も持ってなかったよ」


「わたくしもです」「私もだよ」



 玲奈に続いて梨花と翼も教えてくれた。どうやらみんな持ち物を持っていないらしく黙り込んでしまっていた。持ち物があればスマホで現在地が何処なのか調べることができたかもしれない、誰かと連絡がとれたかもしれない。ネットでこの現状を打破する情報を聞き出せたかもしれない。財布があれば下に降りることが出来たときに食料や飲み物、宿泊代金などになったかもしれない。そう考えると持ち物がないってことはかなりつらい現実となってしまっている。



「みんな、確認したみたいだけど何か持ってた人はいるかな?」



その問いに答えられるものはいなかった。



「誰も何も持っていないってことでいいかな?それじゃあその他に気づいたことのある人はいるかな?」



「あの・・・多分なんだけど・・・此処、ち、地球じゃないと思う」



そう言ったのは西海小鳥さんを慰めていた小泉君と同じ学年委員の小岩井美月こいわいみずきだった。



「えっと、美月それはどういうことかな?」


「さっき森の中に何か手掛かりがないか確認したところ遠くの方で地球じゃ考えられない大きさの生物がいたからかな。その生物はすぐに見えなくなったから目の錯覚かもしれないから断言することが出来ないけど。」


「そっか、ありがとう、でももし本当に地球じゃなかったとしたら僕たちはどうなってしまってこれからどうなるのだろう。」



 小泉君も不安そうな声を出したとき「コツコツ」とこちらに向かって歩いてくる足音が聞こえた。全員がそちらの方向に視線を向けると男女2人がこちらに向かって歩いてきていた。男性の方は見た目30代ぐらいだが髪の色が赤い日本では赤髪の人なんて染めている人位しかいなかったような記憶があるがこの男性の髪はまるで二次元、つまりアニメキャラたちのようなきれいな赤色をしているのだ。

 

 女性の方は水色の髪をしていてこちらも信じられないほどきれいな色をしている服装はなぜか巫女服だった。因みに男性の方は鎧を身に着けていた。


 2人を見ると「ああ、ここは地球じゃないんだな」って誰もが思ってしまうほど異常な光景だった。2人は足を止めることなく歩いてきて俺たちまであと3mあるかないかぐらいのところで止まった。



 俺たちは不思議そうに2人を眺めていると女性の方が一歩前に出て衝撃の事実を口にした。



「ごめ~ん、別の人達と間違えて呼んじゃった。元の世界に戻すことが出来ないからこっちの世界で生活してね♡」






「「「「えぇ~~~~」」」」











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