彼女は進み続ける
彼女は進もうとしていた。
煌々と煌め続けるあの月へと。
空に浮かぶ星を踏み場にして。
彼女は進み続ける。
彼女は進もうとしていた。
瑠璃色に輝く海の中へと。
色とりどりの珊瑚を階段として。
彼女は進み続ける。
彼女は進もうとしていた。
すべてを覆う赤い火山へと。
自分の腕を翼として。
彼女は進み続ける。
彼女は進もうとしていた。
樹々がざわめく虫の国へと。
体を地べたに這いずり回して。
彼女は進み続ける。
彼女は進もうとしていた。
淡々と輝き続ける人々のここへと。
自分を無かったこととして。
彼女は進み続ける。
彼女は進もうとしていた。
どこへ?
どこへいくの?
彼女は進み続ける。
どこまでも。
どこへだって。
いつまでも。
いつだって。
とりあえず、読んでいただけるとありがたいです。
かならず、次はかならずと思いつつもおもしろいものは書けないですよね。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。