0-終
自動操縦でやってきた船に乗り大気圏を突破し宇宙空間に戻る。船がやってくる前に武器庫を調べてみたがどうやらあの重鉄を売るみたいだったらしくめぼしい武器はなかった。持ってきた爆弾で木っ端微塵にした。
「いてて……髪にダメージが」
クラークが痛そうにタコ足を撫でる。タコ足も元気がないらしく柳のように垂れていた。
「まあまあ、そのまま落下しなくてよかったじゃないですか。死ぬよりかマシですよ」
「おー。ありがとなアヤメちゃん今夜俺の奢りで飯でも食べに……」
「お気持ちだけ受け取っておきます」
どさくさに紛れナンパするクラークとそれを断るアヤメ。
俺はそんな茶番を耳だけで聞きながら窓から外の景色をみている。
クラークが必死の願いでデートのお誘いを行っている最中空間が歪み宇宙船がそこから出てくるのを見た。
「どうやらオクトの船みたいだ。奴ら商売相手が死屍累々になっていることに驚いているだろうな」
DBが呟く。ヘッドアーマを脱いでグレイ顔が露わになっている。目は瞳孔などはなく自分の肌と似たような白みかかった灰色一色だ。
「あいつらテロリストだろ?ついでにぶっ殺せばよかったんじゃないか?」
クラークがアヤメに踏んづけられ地面に顔をくっつけながら話す。どうやら強行手段を行い返り討ちにされたらしい。タコ足が痛みに悶えるようにブンブン上下に動く。
「金にならないからな。相手次第だが余程の雑魚でもない限り弾代で赤字になるだろうな」
「なんだそれならしかたねえな。……アヤメちゃん。そろそろ足離してくれないか」
「ふんっ」
恐らくオクトの連中を殺せという依頼がなかったのは別の理由があるのだろう。同盟軍も新規加入が年々減っているので何か名声が欲しがっているみたいだしな。
【これよりワープを行います。行き先はビックタウンです】
操縦も行っているAIからアナウンス。俺たちが住んでるところに帰るのだ。
俺は報酬で何を買おうか考えながら歪んだ空間に俺たちの船が入るのを見ていた。