怪文書086号【青い死に至る黒】考察会議①
《星乃宮 綺璃》(以下、綺璃)
これより考察会議を始めます。よろしくお願いします。
《赤城 麗夜》(以下、麗夜)
よろしく。
《天栂峰 紫月》(以下、紫月)
よろしくお願いします!
《千樹院 闇魅》(以下、闇魅)
よろしくお願い致します。
《綺璃》
さて、今回は怪文書086号【青い死に至る黒】と命名し、考察を行っていきます。この怪文書は、支離滅裂というか、日本語がおぼつかない外国人が書いたような文章に思えたんだけど、どうだろうか。
《麗夜》
確かに。「黒い。」とか、漠然としている。
《闇魅》
依頼者がこの怪文書を見つけた山小屋は外国人が建てたものであると仮定すると、あながち間違ってはいないと思います。
《麗夜》
なんで外国人が山小屋建てるんだよ。
《闇魅》
今は外国人が日本の土地を買っているのがニュースになっているのをご存知ない?
《麗夜》
あぁ、そういやネットニュースで見たかもしれない。
《闇魅》
例えばだけど、依頼者の知らないところでおじいさんは山を売ってしまっていた。山を購入した外国人はそこに山小屋を建てた。もう自分の山だからね。
《綺璃》
確かに、全国でも問題になっている。闇魅はその山を購入した外国人が書いたと?
《闇魅》
そうよ。
《綺璃》
なぜ外国人が山を買ったと思ったんだろうか。文章からは外国人を連想したが、そこまでは思わなかった。
《闇魅》
依頼者におじいさんは車を買っている。しかも一括。もしかしたらそのお金は山を売却したお金だったのではないかって思ったのよ。
《紫月》
じゃあ、山小屋を建てた理由は?
《闇魅》
開拓の起点にしたかったんじゃないかしら。けれども、何かトラブルが起きてしまった。そのトラブルこそが「黒い。」と「青い死」
《綺璃》
闇魅は「黒い。」はなんだと思ってる?
《闇魅》
現場には、書き手、死んだ友人と、他に仲間がいた。
《麗夜》
登場人物は三人ってこと?
《闇魅》
いや、読み手を含めると四人。或いはそれ以上かもしれないけど、その中の一人が罪人だから「黒い。」と表現しているんじゃないかしら。例えば、お金を盗んだとか。
《麗夜》
なるほど。犯人をクロと表現するもんな。
《綺璃》
それなら、書き手の外国人はなぜ日本語で、しかもこんな整った字で書き残す必要があったのだろうか?
《闇魅》
伝えたいのが日本人だったからではないかしら。登場人物が全員外国人とは限らないわ。それに中国人であれば、日本語は比較的上手いものよ。
《紫月》
実体験?
《闇魅》
中国の僧の文書は綺麗な字のものが多いわ。
《紫月》
へー、初耳。
《綺璃》
仮に「黒い。」が何らかの罪を犯していたとして、書き手と友人はその罪に気付き、犯人である「黒い。」を探していた、ということか?
《闇魅》
私はそう考えてます。
《綺璃》
麗夜は何か思ったことはないか?
《麗夜》
青く死ぬってのはどういう意味かなって思っていて、出血死ってこと?
《紫月》
本当に全身青いかもよ?
《麗夜》
ペンキでも塗られたとか笑
《綺璃》
それでも十分死ねそうだけどね。
《麗夜》
それは冗談としても、俺は「黒い。」は妖怪だと思っている。
《闇魅》
妖怪?
《紫月》
へー、聞かせてよ。一体どんな妖怪?
《闇魅》
麗夜らしい発想ね。教えてくださる?
《麗夜》
まず文書の冒頭。「今日は黒い。」で始まるよね。もしかしたら、その日によって色や姿が違うのでは、と思ったんだ。
《綺璃》
なるほど、この文書を書いた日は、対象の、妖怪としようか。妖怪は黒かったと?
《麗夜》
ああ。烏天狗が濃厚じゃないかなって。
《紫月》
名前は知ってるけど、そもそも烏天狗ってどんな妖怪なの?
《麗夜》
烏天狗の容姿は割愛するけど、剣術が得意で人の心を読むとされている。化けることも出来るらしい。もちろん、山の妖怪だ。
《紫月》
え、ありそう。
《麗夜》
何らかの理由で、書き手と友人は烏天狗を探していた。文書の中で、「黒い。」は友人に見つかっているけど、多分その時に「黒い。」に殺されたんだと思う。
《綺璃》
何度も出てくる「青く死んだ」という記述は、その時のショックを表しているのかもしれないな。
《麗夜》
書き手はこの山で烏天狗に遭遇したことがあって、探していたのかもしれない。文書の後半を読み解くと、烏天狗を探してはいるけど、どうして探しているのか自分でもわかっていないのかなとも思えるよ。烏天狗に惑わされている可能性もある。
《綺璃》
あり得そうだね。闇魅の外国人説も含めてもう少し深ぼりしたいけど、紫月はどうかな?




