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魔法使いの断末魔  作者: 鯖承まどか
魔法使いの終結譚:第三章 氷術の君主編 前編
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ヤキザケ村と頼陣家②-017

第十七話:ヤキザケ村と頼陣家②


 「この氷の巫女、頼陣詩姫が処罰を与えよう…」

  

 こいつが詩姫!?

 確かに美しい風貌と落ち着いた様子だ、おそらく抜け目のない観察眼と予想する。

 というか、本当に最悪だ、村に来てから大ごとを起こさないと胸の内に決めていたのに。

 それも魔王討伐のため勧誘しようとしに来たのに。

 

「一応聞くが、罰は………」


「死刑です」


 ……………。


「いや、確かにあんたらの家系の一人を脅かしたかもしれんが、罰が重すぎるだろ!!!」


 詩姫は、ビクッとすこし驚き言う。


「こ、これは、父が決めたルール…私は刑を執行するのみ」


 …こいつ、ツッコミに動じないタイプだ。

 というかこの村の村長とやらはかなりやばい奴のようだ。


「それより…後ろから強面な男たちがゾロゾロの出てきているが…」


「お嬢、こいつ俺らがやります」


「これでも、兄様の強さを上回る方です、お気をつけください」


「お任せください、十五人総勢でやれば袋叩きなど簡単なことです、いくぞテメェらぁ!!」


 少しムカつくな。

 村のルールを破った俺も俺だが、かなり大変なことになってしまった、これじゃ詩姫を仲間にすることは不可能か…。


「ぼーっとしてんじゃねえ、ボケ!!」


 体勢を低くし男に隙ができる。

 そのままカウンター…ガラ空きになった腹を叩く…。


「がっ、カウンターだと!?」


 危ない……しかしヌンチャクとは物騒な物を扱うな。

 砂埃を立てながら同時に五人が槍で俺の胸を狙う。そのまま五本の槍を同時にぶち折ってやる。


「なに!?」


「こちとら、お前らがちびるほどの奴らと戦ってきたんだ」


 残りの男たちはその場に武器を捨て、逃げてしまった。

 まったく、腰抜けばかりで逆に助かった。


「さて、後はあんただけだが…」


 一人ポツンと、立つ詩姫は攻撃の意思を示さない…諦めたのだろうか。

 というか、一歩下がって警戒の目を向けている


「…あなた、誰ですか?」



「あなた……?」


 …詩姫は俺を見ていなかった。

 死神を見るような顔で詩姫はいう。


 目の前に刃が二本見えた。 


 おそらく、後ろからハサミのようにクロスさせ俺の首を挟む形で…。

 俺の名を知っているようだが誰だ?


「あなたっていうのは、僕のことだよフィナシェくん」


 後ろに男!?、というか刃を向けられている。

 それも二枚の刃…。


「そのマント、魔法衛兵隊の方ですね、そちらの方を渡してもらっても良いですか?」


 魔法衛兵隊、まさか着けられていたのか!?、


「あー、ちょっと待って…この人、指名手配犯だから…まあこんな村奥深くの人たちはこの情報届いてないか」


「まさか、早くもバレてしまうとは…」


 刃を向けられている首に汗が流れるのがわかる。

 顔も見えないが雰囲気でわかる。

 こいつ、かなり強い…。

 詩姫は俺と共に後ろの顔が見えない魔法衛兵隊にも睨み言った。


「この村は村長が全て、敵対するのならあなたも第三者として罰を受けてもらうことになってしまいます」


「おっと、それは怖い、でもまあ捕まえないと僕ノルマ達成できないしー…」


「死蔵…」


 いきなりの一閃、だが手応えがない…。


「おーっと!危ないね!」


 衝撃を先読みして身体を退いたか…。

 これが当たれば逃げれると思ったのだが、というかなんだこの男…マリーと髪色が全く同じだ。

 男は微笑み言った。


「両手塞いでおけばよかった、まあ今回の収穫はこれでいっか、変わった形の弓だお嬢さんオリジナルの型と見た!」


 男の右腕には詩姫の弓…彼女も今気がついたようだ。


「あなた、いつのまに!?」


「…僕は孤独の王…ワーズ•ホワイトさ、フィナシェくん、また会おうね、あとちょっと毒盛ったから」


「ワーズ•ホワイト!?…あのキリアル王国の」


 目にも止まらないほどの速さで、森の中に入ってしまった。

 一体なんなんだ、ワーズ……どこかで聞いたことがあるような気がする。

 ん?、そういや毒って…。

 

 ピリッと頭に痛みが走り、その瞬間俺は倒れた。


 倒れた後、ナズーク王国の新聞で大々的に俺のその後の新聞が記載されたらしい。

 ちょうどヤケザケ村へ新聞記者が観光していたらしい。

 そこには俺の姿が映る写真があって、掲載者は孤独の散髪屋…。


 マリーとラテたち…


「その夜、ヤキザケ村で一人の男が頼陣家に手を出したことで結婚争奪戦は中断。

 村長の娘、詩姫がその男の審議を正確にはかるため裁判で判決を決める……と」


「いや、これ絶対フィナシェじゃねぇか!!」


「はぁ、もうあの子ったら…私が見ていないといつも危険なことする…」


「あんたも大概だろ…ま、詩姫に話つけりゃどうにかなるか…」



 魔族たち…


「オズくん、おじいちゃんこれ見て!!」


「む、この写真は…フィナシェさんではないですか…」


「ワシたちを倒そうとしているというのに、道草をくって…何がしたいんじゃ…」


「おじいちゃん、どこいくの?」


「あの小僧を殺しにいくんじゃよ、暗殺はワシの得意の殺し方じゃからな…」


「では、これを持っていってください……」



 

 その後、俺は目覚め裁判が始まった。

 そして知ることになった、そして俺の正体を。



第二章…ヤキザケ村決戦…開始

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