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魔法使いの断末魔  作者: 鯖承まどか
魔法使いの終結譚:第一章 消えた王
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プリズム①-007

第七話:プリズム①


なんとか魔法衛兵隊を掻い潜ることができた俺たち一行だが…


「師匠…いつまでホウキにぶら下がっている」


「いや、早く引き上げなさいよぉぉ!!」


ホウキにゆらゆらと揺れているうちに、前で運転するラテへの警戒心も和らいできた。


「よし、この辺で降りるぞ」


そう言い一つの街へと降りていく。


「はぁ〜、疲れたわね…改めて魔法衛兵隊さんありがと、ご飯奢るわ」


師匠はラテにお辞儀をする。

まったく…まだ敵かもしれない男に飯を奢るなんてな


「……まあ、話したいこともたくさんあるしな」


しばらく歩き、街の片隅にある店へと入った。


「し、師匠これは革命だ、なんだこの飲み物は!?」


「生姜ソーダ、だっかしら?」


やはり、この世には美味いものばかりだな森のふもとの街じゃこんなものなかった。


「で、あんたはなんで私たちを助けたの?」


…まずい…美味さに洗脳されるところだ


「お前な…俺が助けたのはフィナシェだ、お前は勝手に着いてきただけだろ」


「だが、ラテ…師匠の方に近づけて掴むチャンスをくれただろう…」


「あら〜、やっぱり助けてくれたんじゃない」


師匠…そんなことしているから嫌われるのだぞ…


「男のささやかな敬意をとやかく言うのは野暮ってもんだぞマリー・ゼロウス」


「だが、なぜあそこまでの危険を犯して、なぜ俺を助けた」


普通に疑問だった、俺がラテに何をしたと言うのだ?、おまけに犯罪者と共に行動しているんだ。


「……さっき言ったろ会場の人たちを守り切った、予期せぬ事態に対応するのが魔法衛兵隊だが…あんたがいなけりゃ死人がでてた」


他のやつから見ても…マリー・ゼロウスがオークション会場全員を守り負傷者を出さなかった…というのが事実だそれは変わらない


「フィナシェにも聞いた、なぜお前たちは何者でもないのに…何も返ってこないのに助けた」


師匠は、悩む時間も設けず即答した。


「そうね、ある人の真似事よ…偽善だといえば偽善の行為よ」


「…まったく、あんたもそれから師弟揃って」


確かに、マリー師匠がやっていることを真似しただけだが…


「みんながみんないい奴なわけないのよ…ん?」


なんだ、師匠の右腕が金色に光った?


「なんだよ、それ!」


ラテが素早く体を退く、確かになんだ?

爆発でも起こるのか!?


「特異魔法ね、多分情報が更新したわ」


なんだ…特異魔法か


「なんだ、更新って」


「私の特異魔法は今優先すべきことの攻略法を表すのよ?」


「よくわからんが…あんた特異魔法持ってるのか…」


「進行度が進めば情報は更新されるのよー…えーと…光の君主が…え!?」


師匠は、飲むコーヒーを吹き出しひっくり返る。

呆然とする自分とラテだが、一体何が書かれていたのか…


「ラ、ラテって言ったわよねぇ…もしかして光の力って?」


「む、まあ一応自分を発光させる力は持ってるが…なんだ?」


だいぶ言葉を溜める師匠…


「フィナシェこの子が三人目の君主らしいわ…」


「は?」


なんか変な声出してしまった…師匠は満面の笑みで喜びだした。


「やったぁぁぁ、君主よぉぉぉぉ、マスター酒ありったけ持ってきなさい!!」


でた、耳壊しの師匠……ではなく!、ラテが君主!?


「いや、どういうことだよ…」


「すまない…師匠の説明不足だ…俺が簡単に説明する…」


そして、喜ぶ師匠を横目にかくかくしかじか…魔王のこと…そして師匠のことをすべて話した。


「わかったか、ラテ?」


「まあ、なんとなくわかった、つまり俺が魔王を倒す鍵の一つってことか」


かなり理解力があって助かった。


「そう!、だからあんたは私たちとついていくってことよ!!」


「信じはしよう…だがあんたがマリー・ゼロウス…あんたには同情できんな」


フィナシェから出た言葉はさっきと打って変わっての冷たい目であった。

師匠の態度だと思うが…師匠はそっと黙りラテを見つめる


「……」


「おい、ラテ確かにこの人はちょっと性格はアレだが…」


「性格じゃねぇ、なぜお前は国王という立場で、国民をこうも守れなかったのか」


……師匠は黙ったままだ…それはそうかもしれない多くの犠牲が出ている。

だが、一番不甲斐なさを感じているのは彼女自身だろう。それを濡れ衣にされ全国から嫌わられている。


「ラテでも、師匠は…」


「フィナシェ……これは彼の言う通りよ、ごめんなさい、強制はもちろんしないわ、」


ラテはまだ不服そうだ、彼の正義感からなのだろう、人を守りたいと言う気持ちから。


「ああ、こちらこそ急にすまなかった…俺はこれから魔法衛兵隊に帰る…」


「待て、でも俺たちを助けてしまったから…」


「それなりの処罰はある、だがいいんだ…別にあんたたちを助けたことに悔いはないからな」


その言葉が最後だ、挨拶もせずラテは帰っていった。

師匠が止めることはなかった。


「師匠…本当にいいのか…」


「いいのよ、無理に巻き込むのは相手に毒よ」


そうだ確かにそうかもしれん…だがここで諦めるのはおかしい。


「行ってくる」


「ちょ、待ちなさい!」


師匠の誤解をどうにか解きにいかなければ、絶対にダメだ。

いた、林の下で座っている!


「んあ、フィナシェ…なんだ」


「いいや、やはりお前は魔王討伐には必要だと思う…」


「フィナシェ…」


「師匠はこんな俺に道を教えてくれたんだと思う、自分を取り戻す旅をするという道を…」


ラテは、少し微笑んだ。


「そうだな……俺も悪かった…身の回りの奴らが死んで悲しまない奴なんていないしな」


ラテがこのまま魔法衛兵隊へ行ってしまえば、ただじゃおかれないだろう。

だから魔王を倒し、師匠とラテの二人の誤解を解けば…


「ラテお願いだ、世界を一緒救ってもらいたい…」


これで最後にしよう…ラテに頼むのは……これで断られたら諦める。

ラテは口を開き言う。


「…フィナシェ一人をここで置いていくわけにはいかねーしな…」


刀を持ち肩にかけ、俺の背中を叩く。


「それってつまり…」


「んじゃ沢山奢って貰わねーとな」


勝てる…いや絶対に勝てる、


「ラテがいれば魔王も倒せるはずだ、よろしく頼む」


「そりゃ、嬉しいな」


師匠の次に信用できる奴が現れるとは。


その束の間。


「おおっと、マリー・ゼロウスのところへは行かせませんよ…」


後ろを振り向く…誰だ見たことのない男だ。目元に仮面をつけ謎の球体を持っている


「フィナシェ、こいつ……魔族だ」


つづく

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