表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの断末魔  作者: 鯖承まどか
魔法使いの終結譚:第一章 消えた王
78/130

ザ・オークション④-006

第六話:ザ・オークション④


まったく困ったものだ、敵を倒したはいいものの、魔力電源を壊そうとしたことは完全に知られている。


「で…フィナシェは杖を奪おうとしていたってことか」


瓦礫を退ける作業もつまらないし、なんやかんや話した。


「ま、そんなところだよ」


魔力電源室はオークション会場で一番奥にあることから先ほどの爆発で瓦礫で塞がっている。


「フィナシェ聞こえる?、出れそうかしら?」


「ああ、まあどうにか出れそうだ」


会場にいる人たちは全員避難したと言うが、さすがは師匠だあの強さの敵を相手に数百人を守ったなんて。


「ここ手伝ってくれ」


衛兵隊が、手を貸せとこちらへ合図する。

力を使って壊すのは流石に無理だな、まず先ほどの戦闘で力がうまく出ない。


「なあ、旅してるって言うのはなんなんだ?」


衛兵隊が言う。

なぜ旅をしているか、まあほぼ師匠のわがままでついてきているが…己の鍛錬のための旅だとも捉えることができる。


「別に、大したことではないが…さっき言ったある人を超えるためだと思う」


「ある人ってのは、さっき話していた師匠というやつか?」


「ああ、あの人もあの人で目標があり旅をしている」


衛兵隊は、崩れた瓦礫を手でどかし進んでゆく、魔族に親を殺されたというが…それは嘘ではなさそうだ。


「魔族に親を殺されたと言うが、なぜお前は衛兵隊になった?」


「……ある人に助けてもらったんだ、その人は魔法衛兵隊で一番最強のメービー…と言う男」


メービー…師匠から聞いたな…。魔王討伐に参加して亡くなったんだよな。


「その人に憧れてのことか?」


「まあ、そうだな…」


少し疑問に見える、憧れの魔法衛兵隊になることができたのに…なぜか輝きが見えない。

その男の目には光がなかった。


「仲間の死をお前はどう思う」


そう俺に問いかけてくる。

たしか、だいぶ前本で見た情報だが、毎年の魔法衛兵隊の死亡数は三百と聞く。

自分は仲間や家族というものを知らない…だから人の死で悲しむかどうかなんてわからない。


「そうだな、馬鹿な師匠がいるが…多分あの人が死んだら俺は人との関わりを持てないだろう」


難解ながら自分の考えを相手に伝える、ラテは言う。


「そうか、俺は何百人もの人間の死を見てきた…だからお前みたいな奴が羨ましいよ」


先ほどよりも優しい緋色の目でこちらへそう言った。

そんなに羨ましがられることだとは思わないが、こいつにとってはそれが自由なのだろう。


瓦礫をどんどん退けてゆくと、隙間から光が見えた。

残りの瓦礫を持ち上げようとすると、右から自分の手を掴む。


「ここを出れば共闘は終わりだ、あの電源を消そうとした行為…お縄になってもらうぞ」


「……ああ、そうすればいい、できるものならな」


「フッ、そうか…では最後の瓦礫をどけるぞ」


力を合わせて瓦礫を退ける。

光が見え数人の人影がいた、それは確かに隣にいる奴と同じ緑のコートをきた魔法衛兵隊たちだ。

そして師匠が束縛魔法によりデイビスに捕えられている。


「マリー・ゼロウスのは……ラテ…その人ををとらえろ」


真後ろにいるラテは、自分の手を掴んみ束縛魔法で両腕を束縛された。

まずい、どうするか…五将眼は使えんが


「いやー捕まっちゃった⭐︎」


……あとで殴ろう…


「協力したとはいえ、犯罪者といえば犯罪者です…」


「いや、フィナシェ…師匠ってマリー・ゼロウスのことかよ…重罪人じゃねぇか」


「ま、まぁな」


「本当に失礼しちゃうわ…」


そんなことを小声で師匠は言う。

ラテは自分の背中を押し、デイビスの方に倒される。

だが師匠の目の奥で少し自信があるようにも感じる。


「君たちは、魔法衛兵隊がここで処罰させてもらう」


デイビスは魔法で剣を生成する…まずは師匠からだろう…一体師匠どうする気なんだ?


「では、死んでもらうぞ…」


「ま、待ってください指揮官!!」


耳が揺れるほどのデカい声でラテが叫んだ

デイビスは顔を上げラテの方向を見る。


「なんだ、ラテ…」


「よく考えてみてください!、なぜ国を崩壊させたマリー・ゼロウスがこの会場の者たちを守ったのでしょうか!?」


かなり必死な様子…なぜ我々を庇うんだ?この男は…


「それは…」


「俺は、このフィナシェという男に命を救われました、俺は疑います!!」


「ラテ、これは魔法衛兵隊トップから言い渡された指令だ、マリー・ゼロウスを見つけ次第殺せ…」


ドガンッ


すると、師匠の手から爆発魔法が放たれる


「な…、」


手につけられた束縛魔法を爆破させ立ち上がる、魔法衛兵隊はその威圧により足が一歩下がった。


「フッ、あんたここの馬鹿どもとは違うようね」


「は、師匠、何をしている!?」


「攻撃開始!!」


デイビスの声と同時に衛兵隊たちが魔法で剣を生成する。

一方囲まれる師匠…さてどう逃げる気か…

六人がかりで師匠に攻撃を仕掛ける。

助けたほうがいいのか!?


「…あんたらは黙ってなさい…」


そう言い師匠は、手のひらを差し出す


「先ほどの戦いで、魔力はかなり使用されたはずだ!」


「うるさいわね、そんなすぐ魔力が尽きるわけないでしょ…ま、たまには違う戦い方でもしましょうか…」


「ぐあっ」


すると大勢の衛兵隊たちは、一瞬のうちで吹き飛ばされた。

なんだ魔法を使ったようには見えないが、すると後ろに立つラテは言う。


「あれは、炎壊正拳……のはずだがほぼ触れてすらなかったぞ!?」


「炎壊正拳…なんの格闘術だ?」


「一種の肉体強化、血液を高速に循環させ強力な力を出すものだ」


「ほら、指揮官さんあとは貴方とそこの子だけよって…」


指揮官は、かなり驚いた様子だ、それはマリーではなく空であった。


「あ、あ、執行部隊だ…」


デイビスの一言の後わずか数秒後…


ドガシャァァァァッ!!


聴覚機能が壊れそうなくらい巨大な音が天井からした。

煙が黙々と上がり見えにくいが…よく見ればどでかい船だ…その中から一人の男が出てきた。


「……マリー・ゼロウス…か」


「そんなあんたは、魔法衛兵隊の椿ね…」


よく顔が見えない…椿…誰だそれは、師匠の知り合いなのか?

それにこのどでかい船はなんなんだ…


「……って刀男どこ行った!?」


「な、椿さん…なぜこんなところに…」


「デイビス…言ったはずだろうこの女は二十歴の魔法使いだ…駆けつけたのだ」


煙がようやくやんだところで、男の顔が見えた。こいつも腰に刀を下げているそれに…右目には眼帯…


「それにしても、不細工な登場の仕方ね…顔はいいのに」


「黙れ、二回目であろうお前と接触するのは、その性格治ったと思っていたが…」


師匠はこいつと会ったことがあるのか?


「まったく、知らないわよ…前はギリギリ勝ったけど…またやる気?」


「ああ、再戦といこうか…マリー・ゼロウス」


一瞬の気の緩みもその男からは感じられない…冷酷な目でマリーと話している


「より強い力を手に入れるため、五将眼というものを移植した」


五将眼……あの男やはり眼帯の下は俺と同じ地目を持つのか!?

かなりまずそうだ、もし俺と同じような技だったら。


「フィナシェ、手掴め!」


聞き覚えのある声…そこには猛スピードで何かに乗ったラテがこちらに向かってきた

こちらに伸ばされた手を握る。


「お前の師匠、とっつかんで壁をぶち破る!」


「なんだ、アレ…」


周りの衛兵隊たちはザワザワとする

よく見ればこれはホウキだ、ラテは重心を右へ…向ける。

ラテは師匠の服を引っ張りよりスピードを出す。


「ちょ、何よ!」


「一回黙れ、女あの壁壊せるか!?」


もうすぐで、壁にぶち当たるところだ、咄嗟に師匠は爆発魔法で壁を壊し外へ出た。

ブランと、ぶら下がる師匠を気に求めず、ホウキのスピードを速める。


「そ、そういえば…魔法衛兵隊は長旅のホウキで移動すると聞くわ…」


「フィナシェ、追ってはきてるか!?」


後ろを振り向くが、うまく逃げれたようだどんどんと街からは離れ追ってはきていないようだ。


「椿さん、いいんですか逃してしまって」


「いいや、いいだろうこの大船であいつらを追う…デイビスは本部に一度帰れ」


「はっ、わかりました…その前にあの杖を…って!?」


師匠の右手には杖が一本…


「師匠…やはり杖持ってきたのか…」


「いいじゃない、どうせ有金全部置いてきたんだから…」

つづく

ホウキ:魔法衛兵体が持つアイテム。箒型で魔力を流すことで中に格納している魔力電力で自身の魔力の消費を抑えることができる。


ちなみに、椿のホウキは船。本人はかっこいいと思っているが魔力消費の燃費がやばい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ