ザ・オークション③-005
第五話:ザ・オークション③
「あんたの母親!?」
部屋中に響いた自分の声、敵は少し警戒しているが基本止まったままだ。
一方ラテはと言うとまだ土下座している。
「その特異魔法はネアルド!、対象の動きを一分間思い通りに動かすことができるの!」
これが師匠の母親の模造品か……この複製する力でオズはシルバーレイク王国を崩壊させたと言うことか…。
だが、どうもおかしい相手からの攻撃が来ないのだ。
「師匠、なぜ相手は攻撃してこない」
「コピーと言っても出てきた当初は、まだひな鳥みたいなもの…あなたたちの動きを見てそれを学習していくわ」
ひな鳥は、親の行動を真似ると言う。つまり自分たちが攻撃すれば攻撃を覚えるのか?
だったらそのまま放っておけばやつはそのまま何もできないんじゃないのか?
「早いうちに止めを刺しなさい…そうしないと、…こっちも応戦中なのとりあえず持ち堪えて!」
通話を切られてしまった。
師匠の方でもこの影と戦っているのだろう。
「よっし、体が軽くなった!、戦えるぞ!」
「衛兵隊、今の話聞いてたか?」
「勿論よ、学習する前に倒すんだろ?、んなら話は速え!」
刀を持ち、影へ向かってゆく…本当に話を聞いていたのかあいつは!?
見られた対象はさっきみたいになるんだぞ
まずい、衛兵隊があいつの視界に入ってしまう。
「見られなきゃいいってことはわかるだろ!お前の目の前にあるやつ!」
目の前にある…そうだ完全に見落としていた。
目の前にあるのは魔力電源だ!!
バチ
電源を壊しあたりは暗くなる。こうすれば相手は衛兵隊のやつを目視することはできないはずだ
「ナイスだ、うぉぉぉぉっ」
バチ
……なんだ、電気がついた!?
「やべ、」
まずい、なんだこれは非常電源が別の場所にあるのか…ってそんなこと考えている場合ではない。
「使うしなねぇか…特異魔法…発動」
特異魔法…刀がピカリと光出した
「正直、俺の特異魔法はハズレ級の弱さだ……だがこれを戦闘で用いることになるとは」
一瞬の光だった、おそらく一秒くらいだ、だがその目眩しの一秒間で衛兵隊は敵の背後にまわっていた。
「これで…終わり……」
ドガァァァンッ
「うぉっ」
爆発か!?、まずい衛兵隊の刀の軌道はハズレてしまった。
一回とないチャンスだったのに。
「ぐっがっ」
ドゴォォッ
その隙に、影は方角的に攻撃し始めた。
衛兵隊に一蹴りだ。
「うっ、豪快に吹っ飛ばされたな…」
「大丈夫か!?」
とりあえず壊れたドアを持ち視界に入られないように移動する。
「ぐっ、早く逃げろ治癒魔法でなんとか持ち堪える…」
男は自分の肩を掴みそう言った、確かに今逃げるのは的確だ。
ここで戦うかよりか生き残る確率は高いだろう。
「なぜ、見知らぬ俺を助ける…衛兵隊でもないのに」
そう男は自分に投げかける、なぜ助けるか確かになぜだろうか…そうか…あの人の真似事にすぎないのか。
「俺はな、俺を知りたい…だからまずは人間性というものを知らなければならない…。
お前だって、誰かを見捨てたりするような奴じゃないだろ?」
多分これが正解なのだろう、決して自分の意思百パーセントではないと思う。
「……お前」
「所詮、真似事だがな…なぜ人を助けるのか、それを知るのも旅の目的だ」
奴もこちらに殺意マックスのようだ。
するとまたもやこの感覚…脳内電話だ
「ぐっ、すまないな…お前は……」
「フィナシェ、おそらくまだ倒せてないわよね!」
「ああ、その通りだ…本格的に攻撃を始めてきた」
ドガッ、ドガッ
ドアのバリケードを思いきり蹴られる、五将眼の力で肉体は少し強化しているが、
こんなのいつか破られてしまう。
「少しでも敵の視線を逸らせばいいんでしょ?」
「そうだ、だがかなり手強くてな…」
さっきの目眩しもまた通用するか…よっぽどの隙を作らねば、予測して吹き飛ばされるだろう。
「おっけい、じゃデイビスさんお願い!」
デイビス!?…
「じゃあ、いきますよ!」
「今から私の金貨二万枚がそっちに転送される、一時的な隙を作れるわ!」
金貨二万枚!?、一体何をしているのだ…デイビスといるのか?
「私は魔法衛兵隊だ、愉悦感に浸りたくとも、仕事は世界の秩序を守ること…ナディリアさんに協力ありがとうございます」
デイビスに続くように、言う。
「俺は魔族に親を殺されてる……泣くことなんて簡単だ…だけど人を救うことはできる!」
なんだ、正義感が強い奴だったのか…
罪なき人間たちを守る…というのは衛兵隊のみな同じ考えなのだろうか
「すまんな、少し過小評価しすぎていたようだラテ…」
「いいやお前の印象も変わったよフィナシェ…」
ドアを思い切り投げ影に当てる。
「今だ!!」
フワッと上空から金貨およそ三万枚が一斉に降ってきた。
金貨はカーテン状になり一枚一枚落ちてゆく
「いくぞ、魔法部位転移強化…くそ少しリーチが…」
手を引っ張られた、手を見るとそれはラテであった。
「このままお前のこと光らして、吹っ飛ばすぞ!」
「は?…どあっ」
思い切り敵の方向に投げられた、金貨にぶつかりながら影の上空へと飛んだ。
拳を確実に入れる、部位転移強化…今使う技は確実に人を殺す技…
「…死臓」
スラリと、着地し体を捻り相手の腹に一撃相手は気づいてもなさそうだ。
ドシャァァッ
見事に相手は爆散していった。
「なっ、こりゃすげえ…」
つづく




