そして王になる…-039【最終話】
魔法使いの殺伐
最終回そして王になる…
「ここは僕の部屋だ」
久しぶりの朝日が顔に当たる眩しい…
横を見るとベッドに寄っ掛かるようにして、
フェニックスが寝ていた。
僕の看病をしていたのだろう、優しいなこいつは…少し驚かしてやるか…
僕はフェニックスの肩を掴んで大きな声を出した。
「フェニックス起きろ!」
だめだ完全に寝てやがる…とりあえず疲れているのだろう…僕は部屋のドアをあげ靴を履いて廊下に出る。
ドアを開けるとなんとメービーと佑月さんが転がって寝ていた。二人とも心配してくれてたのか
「二人とも大丈夫か?」
「んー、むにゃむにゃ」
二人は寝ぼけてるようだそんな二人に、声をかける。
「佑月さん、メービやっと起きたよ僕…」
「な、な、なんですと!?ワーズ様起きたんですか?」
「お、お前大丈夫か!?」
二人は僕の目覚めに驚いている、それもそうか一ヶ月も寝ていたんだっけな、佑月さんは泣いて僕を抱きしめる。
「ちょ、ちょっと佑月苦しいですよ!」
「お前よーワーズ心配させやがってこよ野郎」
「みなさんに伝えましょう!ワーズ様今日は早速ですが忙しくなると思いますよ!!」
メービは国中に僕が起きたことを伝えた。
国中は大騒ぎ…凶魔王を倒したワーズとして人気者になっていたのだ。
城には国民たちが押し寄せて地獄絵図だ…
「そういえばマリーはどうした?」
僕はマリーがいないことに気づきメービーに聞いた。
「はいマリー様はこの国の国王になりましたね」
「は?」
「マリー様はイラア様の国王の座を受け取り
今は凶魔王城の修理やらをしていますね」
「まじか、あいつが国王って多分女性の国王なんて史上初だろうすごい出世してんな…」
するとメービーは一つの手紙を僕に渡した
それを見てみるとそれは、マリーが書いた手紙だった。
「ワーズあんたこれを見てるってことは起きたのね!
私たち以上にフェニックスちゃんはあんたのこと心配してるからね。
私はこの王国の国王になったわ、いまお父様とお母様と凶魔王城の工事作業なんかをしてるの、あんたにはいつも世話してたけど凶魔王を倒すなんてね…もう世話なんて必要ない次会った時はまた勝負してやるわ⭐︎
マリー・ゼロウスより」
マリーは相変わらずだな、さすが姉ちゃんだ
その手紙を閉じ机に置いた。
するとドアがバンっと開いた、そこには急いできて息が荒いフェニックスがいた。
「ワーズ起きたんだね…もう心配してたんだからぁー!!!」
「フェニックスごめんな、あの時のこと本当に」
僕はフェニックスに謝る、あの時のこと
本当に謝りたいと思っていた、とくにフェニックス重症だったそうだ。
だけどフェニックスは何も気にしていなかった。
「そんなことどうでもいいよ!ワーズが無事でい今はそれだけで充分!」
「そうでしたワーズ様…実は一ヶ月前に決まったことなのですが、このシルバーレイク王国
そしてフェニックス様のキリアル王国が同盟を組むことが決まりました」
「同盟!?、なぜまた」
メービーはコーヒを一口飲む
「そうですね、なんというかフェニックス様と国王になったマリー様が仲良くなりすぎてですかね?」
まじか二人ともそんな軽い話なのかよ国王はすごいなぁ…いや、仲良くなりすぎて同盟て!
すると目を輝かせてフェニックスがいう
「そして、ワーズ突然なのだけど
同盟を組んだことで君をキリアル王国の……
国王になって欲しいんだ!!」
は?
は?
は?
「おいおいまて、なんで僕が国王なんだよ
国王は君だフェニックス」
「ほら、国王は頭が良くないとじゃない?
君を指名したいのだ、お願い!」
確かにフェニックスにはお世話になった
キリアル王国の国王かまぁいい経験にもなるだろう。
「ま、まあいいよ」
言ってしまった
「本当かい、じゃあ私は君の花嫁になれるってことだね!?」
ん、何を言っているのだこいつ
なんだメービーが笑いながら部屋を出ていく
「ちょっと待てどういうことだよ」
「さすがに私も王国にいないといけないだから
君が国王になり王妃になる……この際にいうが私はワーズ君のことが好きだ!」
突然の告白!?、僕はまた気を失いそうになった、どういうことだまて理解が追いつかん
「フェニックスまってくれ君に好かれていることは嬉しいんだがだけど君は…」
いいや、僕もフェニックスのことが好きだ
優しいし眠っている間にも世話をしていてくれたようだ…男も女も関係ない、僕はフェニックスの手を握る。
「わかった、僕は君の夫としてキリアル王国の国王になろう!」
フェニックスは顔を赤くして、後ろに倒れてしまう、彼も本心を言うのをためらっていただろう。
そのあとフェニックスを寝かせ夜はパーティが開かれた。
みんな僕とフェニックスの結婚に驚いていたが…結構楽しかった、レグテンさんとビィノさんそしてオオシマさんもいた。
「ありがとう、ワーズ、君は本当に強くなったな今見てみるが20歴になっていた。
まぁ私には及ばんがな、だけど本当によくやった自慢の教え子よ…」
オオシマさんは僕の頭を撫でた。
最初はオオシマさんがきたところから始まった、なにかやはりこの人には何かを感じる。
パーティが終わり僕は一人部屋にいた
「本当に長かったな…こんな大変になるなんて思ってもいなかったけど」
「ワーズよくやったな」
そんな言葉が急に聞こえてきた、この声はあの人しかいない、振り返ると僕の父親イラアがいた。
「父さんいたんだね」
父さんは僕を城のバルコニーに連れてゆく
「本当に久しぶりだなワーズ一人にしてすまなかったお前が凶魔王を倒してしまうなんて
成長したな…」
「いいや、父さんも母さんも大変だったことはわかるよ世界を旅して凶魔王の情報を探していたんだってね」
「そうだな、そうだワーズフェニックスちゃんのこと大事にするんだぞ」
「うん、僕はこの国を出ることになるけどね
でもこの国にはマリーがいるから安心か…」
「そうだなワーズ最後に一つ言いたい
それは…たくさんの人を救えそれだけだ
国王は国民をまとめるべき基準だ、だからいい国を作ってゆけ、お前の手でなそうだこれをやる」
「これは父さんのマント?」
「ああ、国王になった者しか付けることができない」
この世は美しいたくさんの生命に溢れている
僕たちもその一つだ、僕は歩く進まなければいけない、まだ全てが終わったわけじゃない
「見ててくれよ父さん…」
第二部魔法使いの殺伐 完




