凶魔王城①-036
魔法使いの殺伐
第三十六話凶魔王城①
凶魔王城から出てきたのは凶魔王本人であった。
だが、いきなり最前線に出てくるなんてどういうわけだ。ここはもう一人の8神柱が来ると思ったが…。
「お前…なぜ私がきたか知りたいのだろう?
お客様はしっかりお出迎えしなければいけない…紳士的な行動をしたまでだ」
なんだと、僕の心を読んだのか?
「とりあえず挨拶をしにきただけだ、これからがお遊びの始まりだぞ?」
凶魔王は手を上に向け魔法陣を作った。
見覚えのある魔法陣これはイビルの召喚魔法だ。
そして数百体のイビルが召喚された。
「この召喚魔法は私が死ぬまで解除されない、では玉座で待っているとしよう」
「ま、待て!!」
そして凶魔王は笑いながら城に戻ってゆく。
「数が多いわね…みんな気張っていくわよ!」
「いいや、君たちは城に入れ…」
僕たちは六人のはず誰も何も言っていない。
僕たちは振り向くそこには、大勢の魔法衛兵体とオオシマさんがいた。
「〝ファイアホォールド〟」
イビルがすべて吹っ飛んでゆく。
「オオシマさん!来てくれたんですね!」
「ああ、もちろんだ…一年ぶりだね主戦力は君たちだ!私は呪いで城内には入れない…行ってくれ!」
マリーは城の扉の前で杖を扉に向け魔法を放つ
「行くわよ、みんな!」
扉が爆発し、壊れる。
そしてたくさんの魔物が溢れてくれる前にフェニックスと佑月、メービーが出てきて魔物の首を討ち取って行く。
「二人とも俺たちの後ろにいろ、体力をあまり消耗するなよ!」
ズバズバと斬って行くすると巨大な魔物がやってくる。
「凶魔王様には会うことはないだろう」
魔物は大きな拳で殴りかかってきた。
佑月さんはその腕に飛び乗り太い首を一撃で切り裂いてゆく。
たがその巨体がよろけ一本の柱を折ってしまう。
そして柱が倒れてしまい屋根が崩れていき、そのまま僕の上に大きな岩が降ってきた。
「〝炎壊一本打ち〟」
危機一髪、フェニックスが瓦礫を粉々に砕く
ナイスタイミングだ。
「ふぅ、ありがとうフェニックス危なかったよ
二人とも大丈夫か!」
瓦礫からガラガラと音を立て三人が出てくる。
「ちょっと佑月さん後先考えてよ!」
「すまない俺計画性とか皆無だから、よくわからんキノコでも食っみて食えるか調べるタイプだからよ」
「しかし困りましたね、屋根が落ちて衛兵隊がこちらに来れなくなってしまいました。」
佑月さんは申し訳なさそうに謝る。
少しすればどうにかこっちに来れるだろう、まずは凶魔王の元へ行くことが最優先だ。
「とにかく先を急ごう、行くぞ」
凶魔王の玉座…
「あのオオシマが来た私を昔殺しされかけた
だがこの城に入れなくなる呪いをかけたおかげでここには、入ってこない」
「このウィナーズが行きましょう、下の雑魚は
時間稼ぎとして…私はこのアビリティで
倒してきます。」
そう言い最後の8柱神…ウィナーズは暗闇に隠れる同胞たちを連れてワーズたちの元へ向かうのであった。
僕たちはとりあえず次から来る魔物を葬り去っていく、あたりは血みどろ…地獄絵図だ。
「これで終わりかな…もう何匹目だよメービー
後ろ」
「はい、佑月様」
攻撃組は強いな、紙のようにバッサバッサと切り捨ていく。
まて誰かが足りないぞ…やっぱりマリーがいない…。
どこに行ったあいつ
一つの大広間…
「私はシールと同じ超越魔族…。心臓が三つありそのうちの一つはある最強魔族に移植している。私が思う最強の魔族」
いなくなったマリーは大広間に迷い込んでいた。マリーの真正面には凶魔王がいう超越魔族がいる。
「あんたにかまってる暇ない、すぐ倒してやるわ」
「私は凶魔王様の心臓の一つを守りし魔族
〝バズタラ〟娘、私に戦闘を申し込むか…やってやろう」
くそ、魔力感知をつかえるやつがこの中にいないマリーは無事なのだろうか…。凶魔王と出会していない限り大丈夫だろう。
する通路の奥から人影が見えた。それも数人。
「なんだお前たちは…まさか人間か!?」
「そう閣下するな…私は8柱神のウィナーズ…」
僕たちの前には8神柱最後の一人ウィナーズそして数十人の人間がいた。
ウィナーズは落ち着いた様子で言う。
「君たち私の部下がだいぶお世話になったようだな、特にワーズ君だ。
私のアビリティすべてを信じ込ませる能力…
この哀れな人間どもは私がトップだと思っている」
ウィナーズのアビリティすべてを信じ込ませる能力これで人間の仲間を作っていたわけだったのか。
………。
ワーズは落ち着き剣を生成してゆっくりと歩いて行く。
「ちょ、ワーズ、君なんで剣なんて使えるのかよ!?」
「大丈夫だ少し工夫すればこんなの一瞬だ」
ワーズはそのままゆっくりとウィナーズに向かう
「私を舐めているのか?、行け同胞ども!」
ウィナーズが指示を出し前線にいた同胞たちがワーズに向かってくる。
だがワーズはズバズバっと、一振りで人間を斬り殺してしまう
「ど、どういうことだくそアビリティを使うしか………ガッ」
「死ね、お前はもういらない…」
ワーズはウィナーズの腹を剣で突き刺し一撃で殺してしまう。
まるでその姿は殺伐とした殺人鬼であった。
「ワーズ、人間たちを殺すことはないだろ!
罪もなく能力で支配されていたのもしれないだろう」
「ワーズ…」
「こいつらは敵なんだ、忘れないでください
僕たちは凶魔王を倒しにきたんです」
三人は何も言わなかった、そのまま進みワーズはどんどん魔物を殺して行く。
大きな扉の前へたった凶魔王はここにいる。
部屋の外からは魔力がもれている、ワーズはドアを開ける。
「ほう、ここまで来たかお前ら」
「凶魔王、お前を倒しに来た覚悟しろ」
フェニックス、佑月、メービーは剣を構える
凶魔王はそんな戦闘態勢に入っている三人に言う。
「仲間はまだいることを………お忘れ無く」
その時三人は気づいた…やはり何かおかしかったことに…ワーズがおかしかったことを…。
三人はワーズによって斬られてしまう。
「うっ、どう言うこと…でしょうワーズ様」
つづく




