凶魔法城までの道ピットゼロ④-035
魔法使いの殺伐
第三十五話凶魔法城までの道ピットゼロ④
8神柱の一人恐怖の布教者エベルを倒した僕たちだが、さらなる追っ手8神柱氷の魔術師
マタリである。
「もう一つマークしていた魔族の魔力がなくなった…」
「マリーたちも順調か!」
「じゃあ……あとはそこの8柱神だけですね…」
マタリは杖を地面に突き刺し、呪印を結ぶ。
すると杖からは大きな氷が発生してこちらに向かわせてくる。
「氷魔術、それにあの大きさ、かなりでかい…」
「考えてる暇はないね!!」
フェニックスがその氷の魔法を打ち砕く。
「壊したな…?」
マタリは、冷たい表情を浮かべた。
その氷は割れ粉々になる、その破片がフェニックスに刺ってしまう。
「うぐっ!?」
「フェニックス!?」
肩と脚に一発ずつくらってる…。早く回復をしてやらないと。
「ぐっ、破片も動くなんてね…」
「フェニックス、2回戦目なんだからお前は休め」
マタリは突き刺していた杖を抜き、僕たちの近くに近づいてきた。
「最初に一発魔法を見せた方がいいだろう
私とお前らの格がどれだけ違うのか…安心しろ抵抗しなければ楽に殺してやるよ」
魔法を得意とするのか…。その名の通り氷魔術師が得意なのだろうか、マタリはどんどん近づいてくる。
そして、また魔法を放とうとした。
「フォーズソード!!」
「フルポータル!」
即座にメービーは剣で僕たちの周りを囲む。
トワールさんがポータル魔法で強力な氷魔法を防いだ。
「ちっ、守ったか…。だが残念だな…この氷魔術は追尾型だ…」
その受け止めたはずの氷は剣の隙間から、小さくなって氷が出てきた。
メービーの肩擦り通過して行く…。
追尾魔法…これ以上面倒くさい魔法はないだろう
「ウォント・ヴィーナス!!」
「ファイズソード…」
「ゼビロボ!!」
合わせて三連撃を一気に放つ。だが攻撃はすべて氷魔術により緩和されてしまう。
「ガッ…」
氷の刃がメービーの肩を刺す。
「メービー大丈夫か、くっ、元も子もない!」
「私には倒す順序というものがあってね、まずはそこの剣男お前からだ」
最初の狙いはメービーのようだ。順序…とても繊細で計画性がある性格と見た。
確かにあの剣を飛ばすのはかなり厄介だ、あいつには何か見えているのだろう勝利の方法を
「メービー逃げるぞ、近距離でのあいつとの接近戦闘は難しい」
「はい…わかりましたワーズ様」
「ワーズ君、この子の怪我がひどい…私たちはここで待っているわ!!」
そして僕とメービーは走り、マタリは、フェニックスとフルマラを気に求めず僕たちを追いかけてくる。
アビリティで剣を飛ばす。その剣に、メービーはスケートボードのように乗る。
「ワーズ様これに乗ってください!」
「え?、これに乗るのか!?」
メービーは僕に手を差し伸べるこの剣に乗れというのか…だいぶ速いぞ……。
「待て!!貴様ら!!」
後ろからは、マタリがまたもや魔法を放つ。 僕は震える手で差し伸べられた手を掴んだ
「ほらっと、よしこれで乗れましたね」
「やばい、後ろから魔法がまた飛んでくる」
メービーは僕の服の袖を掴んだ。
「ワーズさん飛ばしますので捕まってください、あいつの視界に入られなければ追尾攻撃は無効です。
あいつに隠れて隙をつけば、倒せるはずです」
剣の速度はさらに速くなり、マタリの姿が小さくなってゆくそして魔法も消えて行った……
「くそっ、どこに行ったお前ら…だが魔力感知でわかる、この氷の魔術師マタリがあんな小僧どもに負けるはずがない!!!」
マタリは岩がたくさんある広間へ出た。
「ここが行き止まりか…」
魔力感知を研ぎ澄ませ目を瞑る。
「ふっ、魔力が極小の者が二人…感知しにくい。たが私の魔力感知は完全正確……」
「死ね…シャーベットソード」
マタリは一つの岩陰に氷魔法を放つ、岩はバラバラに砕けるだがそこにあったのは…。
ワーズとメービーではなく魔鉱石であった。
「なっ、どういうことだ」
「〝フォーズソード〟」
マタリに四本の剣が襲う。
「ぐはっ!!……いつのまに!?」
マタリは氷魔術をシールドのように使い防ぐ。マタリは辺りを見るがどこにも二人の姿はない。
「どういうことだ、どこから攻撃した!?
こうなったら、全方向に氷の刃を発射する魔法を使うしか…」
マタリの周りには無数の氷の刃が出現する。
「コールドボム…」
〝スガガガガガガガガガッッ〟
辺りの岩や瓦礫が破壊され砂埃が舞う。
「どこだ、出てこいクズども!!、やはり人間は気色悪い…姑息な真似しかで…??」
〝ドキュンッ〟
ライフルからは煙が立つ。
「クズはお前だよ…」
そしてマタリの視界が悪くなったその瞬間…
頭をワーズによって撃ち抜かれた。
「なぁっ、どういうことだ、どこにいた!?」
「ここだ、岩陰ではなくこの上に岩を生成して
シェルターのようにして隠れていた。」
「この広間はたくさんの岩がありますからね…。
魔鉱石で魔力感知をあいまいにして、隙を見つける。
その頭の回転さすがワーズ様!!」
「マタリ覚えおけ、知力…頭を使うのが人類の歴史だ…」
マタリが弱っているこの瞬間にメービーは三本の剣を飛ばす。
メービーの剣が直撃しそうになって勝ったと思った瞬間
「このマタリに、勝てる敵はいない…そして凶魔王様には手足は出させん〝ロッド〟」
マタリは自爆魔法を使う。
〝ドガァァァンッッ〟
…その瞬間マタリは爆発する。あたりは全て破壊され、こっちまで爆風がものすごい勢いでやってくる。
「危ない、鉄生成を…!!」
鉄を生成して盾のようにガードをする。
だがこの爆風鉄じゃ完全に防げない。
「セブンスソード…」
メービーが剣でその上からガードする。そしてしばらくして爆風は止んだ。
「危なかった、自爆魔法を使うなんてあいつの凶魔王への忠誠心は誰よりも高かったな」
「あの強さだと18歴魔法使いだと思います」
するとフェニックスとフルマラさんがやってきた。
「二人とも来たか、フェニックス傷の方は」
「大丈夫、急所は外れてたからもうピンピンだよ!」
この調子だとフェニックスは元気のようだ
するとメービーが指を指すそこには、なんと
邪悪な雰囲気そして溢れ出す魔力…。岩陰の上空には聳え立つ城があった。
フルマラさんはオオシマさんに脳内通話をかける。
「予想以上に早くつけたようだね、オオシマくん聞こえるかい?、凶魔王城についた」
オオシマさんに知らせるそうだ。
「おっと、気を抜いてはいけないようです」
大きな足音が聞こえてくる。ドラゴンが僕たちに向かってくる。
フルマラさんは前に出て魔法を放とうとする。
「みんな、止まっていてくれ…」
だが僕たちの後ろから魔法が飛んできて向かってきているドラゴンに直撃して、チリになっていった。
「あんたたち!!、ちょうど来てくれたわね」
後ろから来たのはマリーと佑月であった。
結構ボロボロになっている。8柱神と戦っていたからな…。とりあえず二人とも無事でよかった。
「君がマリー・ゼロウスか…オオシマが言っていた通り達人級の魔法使いだ」
「え、いやぁ〜…そんな、ほんとにちょっとすごいだけですからぁ〜」
マリーはトワールさん一方佑月さんは驚いている様子だ。
「あ、あんたまさかダンジョンの時のフルマラか!?」
「そう、思い出した!!お父さんが言ってた五将眼の女の人ってあなたね!」
「その通り、昔は旅をしていたが…今はオオシマ一向に手を貸している」
「そうだ、オオシマさんもこの戦いに…」
声が響く。
「お前らか…私を倒そうとしているのは」
凶魔王城から声が聞こえるそして城の上から姿を現す。そして名乗った。
「私はお前らが言う凶魔王…その名をバーゼルこの世界の王だ」
こいつが僕たちの標的凶魔王…魔力が滲み出ている。この戦いの終着点…こいつを倒せば未来は光となる。
「お前が凶魔王か…僕たちはお前を倒しに来た」
つづく




