ナズーク王国の旅⑤-021
魔法使いの殺伐
第二十一話ナズーク王国の旅⑤
僕は王国の近くにある森にいる
そして大きな大樹からヒラリと2枚葉が落ちる〝ドキュゥン〟〝ドキュゥン〟
葉は弾丸が当たり粉々になる
「やっぱり君の射撃は正確だね」
「あぁ正確だ…だがあの能力は速さだ
圧倒的な速さ…瞬間移動は強すぎる」
どうにかあの能力の弱点を探さなければ
「あんたら…二人かい?」
ゾロゾロと10人ほどの男たちが出てきた
なんだ盗賊かなんかだろう
「フェニックス当身任せた」
「はぁ?お前なぁこのっ」
「子供相手に大人気ないわねあんたたち
やっていい?」
「やっちまえここは俺たちの縄張りだ!」
見覚えのある声振り向いてみると大きな炎が
向かってきた
「ブラックバズーカ…」
「ぬぅわぁっ」
その炎は盗賊たちを襲い吹っ飛ばした
「久しぶりねワーズ…」
そこにいたのはマリーと佑月さんであった
「お、お前らっマリーと佑月さんだよな…?」
マリーは少し大人っぽくなってる
佑月さんは…あんまり変わってない
「今までどこ行ってたんだ?二人とも」
「佑月さんのトレジャーハントっての手伝ってたの」
「そうここは俺たちの縄張りで今ここで
発掘作業やってんだ!」
「ワーズその子フェニックスちゃんよね?」
「そ、俺たちの旅に同行してくれるんだ」
「君がマリーちゃんだよね?
私はフェニックス・ホワイトよろしく!」
「王族がまた増えたな俺ちょっと浮いてない?」
佑月さんはまぁ別の意味でいいキャラしてるから大丈夫だと思う…
「そうだマリーお前もオオシマさんに言われたのか?」
「ワーズあんたもね…凶魔王軍を倒すとか言ってたわ」
やはりマリーにも伝えているな
「ところで感動の再会と言ったところだが
早速二人に協力して欲しいことがある」
「知ってるわ…ラベール国王でしょ?」
「知ってるのか?」
「魔力感知鍛えすぎちゃってさっきの会話聞こえたわ」
さすが魔法使いパワーアップしてる
「勿論協力するわよ、爆発させてやるわ⭐︎」
「私は可愛い戦いができるなら!」
「俺はやっぱズバズバやり合いたいぜ!」
だめだこれでベラールを倒せるのだろうか
先が思いやられる
「あっそうだ思いついた!」
そして時間帯は夜の12時
「ワーズ準備はできたわ聞こえる?」
マリーが脳内電話でワーズに話す
「あぁこのまま言った通りに動いてくれ!」
「フェニックスちゃん、とりあえず私の後ろに
いて援護するから!」
「オッケーマリーちゃん!」
「佑月さんはいう通り私と周りに警戒して
ついてきてください!」
「よし任せとけ」
その3人を遠くからじっと見つめるラベール
「ほう三人相手が面白いとりあえずまぁ
こいつで様子見だ〝イビル召喚〟」
空から無数のイビルが降ってきた
「きた佑月さん時間を止めて!」
「おうよ〝時間錠前〟(タイムロック)!」
時間が止まったイビルは宙に浮いているまま
「フェニックス…動けるか?」
「う…うん結構キツイけどコツは掴んだよ!」
「少しの時間で止めた時間について来れるなんてすごい伸び代だ」
「オーバースラッシュ!!」
〝ズバズバ〟
フェニックスと佑月はイビルを次々と斬っていった
「そろそろ時間だ」
そして時は動き出した
イビルの死体が上から降ってくる
「なっイビルがどういうことだ」
〝スッ〟
「やあやあ君たちだね?…シルバーレイク王国のマリーゼロウスそして元魔王軍討伐パーティの鮫村佑月」
「あんたがラベールねまさに悪役って感じだわ…」
「びどいなグサッときたよその発言…」
マリーは素早く杖を取り出し魔法を撃った
「灰になりなさい!〝ブラックバズーカ〟」
「初めて見る魔法そうか自作魔法というやつか」
〝スッ〟
「まぁ避けてしまえばいいだろう」
「いいやそれは違うわね後ろを見なさい」
〝ズドォンッ〟
ラベールが避けたはずの魔法攻撃がクリーンヒットした
「なっ…追尾型魔法か…」
「いまよワーズ」
ワーズはさっきの森の大樹の上にいた
マリーナイス!よろけた今こそ
〝ドキュゥン〟
弾丸はラベールの頭に直撃した
「ぐぉぅッ」
ベラールのアビリティ範囲は王国内
そう王国の外であれば僕の姿が見えない
「ワーズの作戦は大当たりのようね佑月さん
やっちゃってください!」
「おけい!…時間錠前」
「なっ…それは時間をとめ…」
時間が止まった
「ラベールこれで終わりだ!」
佑月が剣を振りかざすその時
〝ピクッ〟
ベラールは止まった時間で少し手が動いた
「フッ止まった時間に踏み入れてしまったようだ」
「どういうことだ!?」
タイムロックこの技は脚を限界まで強化して光の速さで現実的に時を止める技…
ラベールはその光の速さに追いついてしまったのだ
そしてラベールは消えてしまった。
「なっ…くそ」
そして時間は動き出した
「佑月さんやりましたか!?」
「いいや消えてしまった…まさか止まった時間に追いつくとは」
「とりあえず3人別々で探そう確実に
ラベールは私たちに攻撃を仕掛けてくるはず」
「ワーズそう言うことだからあんたはそこで
ラベール探して!」
ワーズマリーから遠隔通話でマリーが話してきた、やはり逃してしまったか
3人は散らばりラベールを探しに走った
魔力感知は王国では無効
ワープバリアと魔力感知バリアが張っているからだ、どうすれば探せるのだろうか
だがラベールはもうすでにワーズの元へ走っているのであった
「銃弾の発射位置あの大樹にいたのか今向かうぞ…」
つづく




