ナズーク王国の旅②-018
魔法使いの殺伐
第十八話ナズーク王国の旅②
「つきましたここがバラードズク地方最大の城
ナズーク城です」
さすが美にこだわる国、何から何まで綺麗だ
魔法エンジンはしっかり整備されてるし
そこらじゅうにはたくさんの花
「この魔法エンジンでこの城全体の電力を補っております」
魔法エンジンってたしか雷魔法をエネルギーにできる機械だよな
「しかし綺麗だね、これ全部使用人さんがやってるんだ」
フェニックスのこのはしゃぎよう
無理もないキリアル王国とはまた違う美しさ
どうやら僕が思っていた王国とは違うな
そして僕たちは大きな門をくぐり城内へと入った。
「城内もすごいあたりに高そうな陶芸品やら
絵画なんやらがたくさん置いてる」
「はい、すべて国王様の監修のもとで建設しておりますので」
なんと欲張りな国王様なこと
驚いて母さんみたいな口調みたいになっちゃったよ
「お二人ともお洋服を用意してもらいました
どうぞ着用してください」
「ほんと?!…最近ずっとこの服だったから着替えたかったんだよね!」
何から何まで用意がはやいなさすが
「すみませんありがとうございます」
きてみたがまたいつもとは違うなこの国伝統の服…たしか〝ワフク〟とか言ったかな
サムライみたいでかっこいい…
「これが我が地方の伝統の服でございます、
お似合いでございますよワーズ様」
「ってフェニックスお前それ…」
「どうかな!…かわいいよねこれ!」
がっつり女物じゃないか別に僕がとやかくいうことでもないか
〝スッ〟
「君がワーズくんだね?」
なんだ気づかなかったさっきまで後ろには誰もいなかったのに
「ベラール国王…いらしてたのですか!」
「あぁサガセ食事の用意をしておいてくれ
私はお二人とお話がしたくてね」
「はっ」
ベラール国王…気配一つなかった、結構
強いぞこの人
「あなたがた2人久しぶりに顔を見ましたよ」
「私たちと会ったことあるんでしょうか?」
「はいあれは12年前くらいですねあなたたちの王国へ訪問したことがありまして、
まだとても小さかったですけどね」
ってことは父さんはこの人に会ったことがあるのか
「なぜお二人はご一緒に旅を?」
旅かそうだもう旅に出て一年が経つのか
「ある目標があるんです決して簡単な目標では
ないのですが乗り越えなければ多分僕は国王にはなれません」
「ほぅフェニックス国王様はどのよったご用件で?」
「私ははっきりと決まった目標はないけど
強いて言えば王国外の世界を見ることかな」
「お二人とも目標があって良いですね
私も若い頃は冒険家として旅をしていましたがもう年でしてね」
そうだ聞いたことがあるベラール国王は30年前冒険家でそこから魔族との対戦で崩壊寸前だったこのナズーク王国に革命を起こし
国王になったらしいな
「さてお食事の準備ができましたいただきましょ…」
〝バリィンッ〟
ガラスが割れ外からは1人の男が出てきた
〝ガッ〟
「な、なんだお前は?!」
「ウィナーズクラブでぇーす国王を殺されたくなかったらありったけの金をよこしな
兵士を呼んだりしてらこのナイフが…うっ」
〝バタ〟
「あて身って結構難しいんだから」
可哀想だな一応こっちには一国の最強剣士
が1人いるんだよな
「ふぅありがとうございます最近たまにするのですよウィナーズクラブという集団が
毎回城の牢屋に収容しているのですが」
この国王もウィナーズクラブにはうんざりしてるってわけか大変だなこの人も…
そして僕たちは食事をしていただき明日の朝まで宿泊させてもらうことになった
「あぁいいお湯だねぇ」
「ひさびさだこんな広い風呂入れるなんて」
「そうだ一度も聞いてなかったワーズの目標
ってなんなの?」
そういえばフェニックスにも言っていなかったな
「このブローチこれを壊して18歴になることが僕の目標」
「18歴かぁ…ちょっと私に貸して!」
「あぁいいけど」
まぁ壊せるわけないかそんな簡単になんてったたって世界一硬い鉱石だぞ…
〝バギィッ〟
「あっ…ごめん」
なっ壊してしまった…のか、まぁ
「アビリティがあるから大丈夫⭐︎」
というか僕とフェニックスにこんな差があったなんて僕も少し修行しないと…
〝バギィッ〟
「あれ…壊せ…た」
「そうお前はもう18歴になったんだ」
なんだこの声はオオシマさん!?
どういうことだ
「私はワーズ君の脳内に喋りかけている」
「も…もしかしてずっと見てたんですか?
オオシマさん…」
「あぁ見ていたよ流石に僕も行った方がいいかなっておもったところもあったけれど
あの魔女シールを倒してしまうとはだいぶ
強くなったなワーズ…」
そうかじゃあ僕の目標は終わったってことか
「いいや次の第三の試練だ」
「まだあるんですか!?」
「実はマリーもすでに18歴になっているんだ
そして第三の試練それは…凶魔王討伐…
あっもう時間だマリーと佑月は近くにいるはずだまたな…」
おいおいオオシマさんどういうことだよ
まぁ魔力感知で僕の居場所はわかっていたと
思ったが…てか全然大事なこといってくれなかったマジであの人は…
「おいおい目を離してる間にフェニックス
…のぼせてやがる」
城の屋上
「さぁもうすぐで始めるぞサガセ、ザース
わかっているな?…国民を皆殺しだ」
「はっベラール隊長…」
つづく




