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英二は病院へ向かった。
「なんで自殺なんか・・・」
璃子が浮気って言葉使ったから頭に血が上ってもう浮気としか考えていなかった
「救急搬送された笹木の家族のものですが・・・」
「笹木さんのご家族の方ですか」
後ろから看護師に話しかけられる。
「ご案内いたします」
看護師に案内されたのは霊安室だった。
「笹木さん、この度はお悔やみ申し上げます」
警察もきた。
「橋から女性が飛び降りたとの通報がありました。こちらは彼女の所持品となっています。鞄の中にあなた宛ての遺書が残っておりましたので、こちらとしましては自殺として処理中です」
「・・・」
警察や看護師、あとから来た葬儀屋の話を聞き、英二は呆然としていた。
遺書を読む。
駆け付けた義両親に説明しなんと説明するのがいいのかわからなかった。
遺書には、あの日の詳細がかかれ、美穂の絶望感がにじみ出るものだった。
「・・・」
そして、鞄には離婚届は入っていなかった。