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遡り  作者: りら
6/19

5

何日経ったかわからない。


美穂は仕事を休み、しばらく家にこもっていた。

萌は母に少し預けている。


ピンポーン


画面を見ると、英二が立っていた。


「荷物まだまとめてないのかよ」


「・・・話も聞いてくれないの?」


「話もなにも、あれが事実だろ」


「・・・そっか。わかった。」

署名済の離婚届を出した。


「何も聞いてもくれないのなら、もう・・・いいよ」


「なんで俺が離婚される側になっているんだよ」


「・・・」


「萌のことは・・・お願いします」


「子供も捨てるのかよ。とんだ女だな。」


「・・・」


「お前と結婚したことが俺の最大の過ちだったよ。このくそ女」


「・・・」


「これ出しておけよ」


英二は署名をして家を出ていった。








その夜、英二は警察に呼び出された。

美穂が自殺を図ったとの連絡だった。

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