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がちゃっとドアが開いた。
「美穂。大翔・・・なにやってるの?浮気してたの。英二のことだましていたの。」
璃子の声がした・
「美穂。大翔・・・どういうことだ」
英二の声も聞こえる。
「いつから・・・」
大翔は2人に説明しようとするが、その前に英二のこぶしが飛んできた。
「いつから浮気していたんだ!!」
大翔は頬を殴られ壁に激突した。
「違う!俺が来る前に美穂はだれかに襲われていたんだ。俺がちょうど来て、逃げてったらしいけど
、怖いに決まっているだろうそんなことをされたら。それを慰めていただけだ!」
美穂は毛布を強く握りしめながら、うなずく。
しかし、春樹の言葉に対し「インターフォンの記録にだれも映っていないわよ」
璃子は冷たくいい放った。
「記録・・・消していてった・・・」
「なんだそれ。そんなの信じられるわけねぇよ!証拠もない、はだかの美穂と大翔が抱き合っていたっていう目の前の事実だけだ」
「美穂、大翔・・・信じられない。英二がかわいそうだよ」
璃子は泣き出した。
「英二・・・違うの。信じてよ・・・」
「つくならまともなうそつけよ」
英二はただ2人をにらみ、吐き捨てながら言った。
「・・・信じてくれないの?」
涙が頬を流れる。
「何をどう信じればいいんだよ。仕事終わって早く帰ってきたらこうだよ。今までも俺にない間好き勝手やってたんだろう。・・・今日はビジホに泊まる。数日以内に荷物をまとめておけ。」
「それって・・・」
「あぁ、離婚だ」
「美穂さいってぇ。英二!まって英二」
璃子は出ていこうとする英二についていくようだ。
「おいっ!まてよ話聞けって。」
「いまはお前らの顔も声も聴きたくない」
バタンとドアが閉まる音が重く聞こえた。