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「はーい・・・?」
ドアを開けると、男が立っていた。がたいがよく、パーカーのフードをかぶっており美穂を見下ろしている。
「どちら様で・・・きゃっ」
男は急に上がり込み、美穂をかかえリビングにいき服を脱がした。
「やっ」声を上げようとすると口をふさがれた。
その時
ピンポーン
インターフォンが新たに鳴った。「美穂、大翔だよー先に来ちゃったけどいる?」
男は私から離れ、インターフォンの自分の画像を消し、窓から去っていった。
美穂は何が何だかわからず茫然としていた。
自分に何が起こっていたのかも、何もかもわからなかった。
遠くで再びインターフォンの音がなった様な気がしたが、何も考えられず動けなかった。
「?かぎ空いてんじゃん。美穂~はいるよ~」
大翔の声が聞こえた気がする。
でも、まだ動けない。
「美穂~?」
大翔の声が近付いている気がする。
でも、まだ動けない。
「・・・美穂?・・・なにがあったっ!」
「・・・えっと・・・きゅ・・に、男の・・ひとがは・・・てきて・・・」
説明しよう美穂は過呼吸をおこしかけた。がばと大翔は美穂を抱きしめた。
「もう話さなくていい。大丈夫だ。大丈夫」
「ふっ・・・うっ・・・」
美穂はやっと恐怖を思い出し、泣き出した。大翔は抱きしめつづけていた。
とんとんと背中をたたきながらあやし、すこしずつ大翔はきこえなかすこしずと美穂は落ち着いていく。
そんな状態で2人は気づかなかった。
「ただいま」となぜか早く帰った英二と、いっしょに来た璃子の存在に。