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おかしい。
美穂と話ができない、というか、近づけない。
美穂は俺を避けているのがわかる。
近付こうとすると大翔が間に入ってくる。
あれから3日もたった。
「もしかして、美穂も俺と同じく戻ってきた?」
そう考えるとつじつまが合う。
「誤解していたってこと言わないとっ・・・」
焦りだけが支配していた。
戻って4日目の放課後やっと一人でいる美穂を見つけた。
「美穂!まって、話したいことがあるんだ。」
「英二君・・・ごめん。今の英二君は何も悪くないのにこんな態度とってごめんなさい。でも・・・」
「『今の』ってことは、やっぱり美穂も過去に戻ってきた?」
「え・・・英二君も?」
「俺戻ってきたんだ。美穂が死んだあとすっごく公開した。本当にごめん。」
「・・・」
「もう一度やりなおしてもらえないか・・・?」
「・・・」
「美穂、本当にごめん。次は絶対に幸せにするから」
「・・・英二君ごめん。英二君が戻ってきてるのであればなおさらやりなおせない。ううん、やりなおしたくないよ・・・」
「全部璃子のたくらみだったんだ!俺だって被害者だろ。」
「そうだとしても、あの言葉や態度は今目の前にいる英二くんが言ったことでしょ。もう、怖いの。顔見ると、声を聞くと、思い出して震えが止まらないの。ごめんなさい。無理なの」
美穂は泣きながら去っていった。




