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1時間目は休ませてもらい、2時間目から授業に出た。
「大丈夫?」
大翔が顔を覗き込む。
「大丈夫だよ。ありがとう」
授業は2回目といえどもやっぱりあんまり覚えていなかった。特に数学。公式が出てこない。
なんとか午前中の授業が終了した。
「美穂!」
また英二の声が聞こえた。そうだ、いつも璃子と大翔と英二と4人でお昼食べてたんだと思い出す。
でもやっぱり体がこわばる
「美穂委員会の仕事たまれててさ。でも、朝体調も悪かったし、俺も手伝うから、お昼2人でたべててくんない?」
大翔が間に入ってくれた。
「了~英二いこ!購買混んじゃうよ!」
「えっちょまっつ・・・」
2人がいなくなる。
「なんで?」
「ん?」
「もう英二のこと避けてるっていうかと話したくないていうか、気づいてるでしょ」
「・・・うん」
「理由聞かないの?」
「聞いたほうがいい?」
「えっと・・・」
「言いたくなったらでいいよ。ちょっと中庭でお昼でも食べようよ」
大翔は変わらず優しかった。




