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転生

 バリバリの初心者です。

基本土日しか考えないです。

 ゲームの起動準備にかなり時間がかかってしまった。二人は付属の装置を頭に装着していた。

「いよいよだねえ。ちゃんとできればいいけどねえ」

「そうだね。変なことが起きないことを祈るよ」

 ただ祈るしかなかった。ただでさえ差出人不明であり、そのうえβテスト版ともあると怪しすぎてプレイしたいという欲が無くなってくる。しかし、シオンの悲しい顔なんて見たくないのでここは男として付いて行くしかない。

 電源を押し、画面がかすかに明るくなる。

「これよりソフトを起動します。ダイブまで残り30秒」

 音声ガイダンスによるゲーム起動のアナウンスが入る。

「向こうの世界で会おうね」

 シオンがそう呟き次第に意識が途切れていった。

・・・・・・・

 ダイブしてからどのくらい時間が経過したかは不明だが、気が付いたら周りが白い壁の部屋の中にいた。

 近くにシオンがいないか探してみたが姿は見当たらなかった。

「ようこそ世界を救いし者よ」

 不意に声が聞こえた。声の主は女性の声でありとても落ち着いた声だった。

「これはチュートリアル前の初期設定みたいなものなのか?」

 クロムは何度かこの類のゲームをしていたため流れ的に予想していた。しかし、声の主はクロムが予想していたものとは異なることを言い出した。

「あなたは元の世界から転生をしてきた転生者です。あなたはこの世界を正し、導く義務があります」

 クロムは女性の淡々と話す説明をしばらく聞いていた。

・・・・・・

 話が終わりクロムは話の内容をまとめていた。要約するとこうだ。

 この世界は「アンダーグレイ」という名前らしい。この世界は今二つの世界に分かれており、「黒の世界」と「白の世界」に分けられている。黒の世界には魔王と呼ばれるものが魔人族と魔獣を統括している。白の世界では人間族が神を崇め、その神の代理人でもある各王国の王が統括していると言う。

 二つの世界は長年に渡り戦争を繰り返していると言われている。そこで二つの世界を正すべく、「神の代理人」として転生されたというのが話の内容である。

「これより転生を開始しますが、注意事項を三つ伝えておきます。」

 注意事項と聞こえたため、ペナルティなどの類かと思い耳を澄ますクロム。しかし、声の主からは次のように聞こえた。

「一つ、この世界の全ての人間族および魔人族・魔獣は、生命が尽きるときは魔素としてこの世界に還ります。よって転生者であるあなたも生命が尽きるとき魔素として還ります」

「二つ、自身のスキルやステータス等を確認する時は「ステータスオープン」と念じてください」

「三つ、世界を救えない限りあなたは元の世界に戻ることはできません。世界を救えたその時、元の世界に戻れる道が開きます」

「以上で注意事項を終わります」

 注意事項を聞き終わると、クロムは頭を抱え話の内容を整理していた。

「ん?どういうことだ?転生先の世界感は分かったが、「転生者であるあなたも生命が尽きるとき魔素として還ります」とはどういうことだ?まるで本当に死ぬ前提のような言い方だが・・・それより気になるのが「世界を救えない限りあなたは元の世界に戻ることはできません」というのは本当なのだろうか?しかしこれはゲームであってログアウトすることはできるはずだ」

 クロムは声の主に詳細を聞くため話しかけようとする。

「あの、すみません。元の世界に戻れないとはどういう・・・・」

 クロムが聞こうとすると突然足元が白く輝きだした。

「ッ!!」

 白い光は瞬く間にクロムを包み込んでしまった。視界が包まれたとき、声が聞こえた。

「私はこの世界に関与することができません。すべてはあなた自身の判断と力にかかります。どうかこの世界をお救いください。神の代理人様」

 最後にそう聞こえ意識が途切れた。









バリバリの初心者でしたぁ

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