高校でクラスメイトだった彼女が妊娠したらしいから産婦人科について行った話、もちろんヤった相手は俺じゃない

　大学三年の野田孝介は、久しぶりに高校時代のクラスメイトから電話をもらった。

　相手は広池千佳、高校の時に野田は彼女に恋心を抱いていたものの、いまではお互いに恋人がいる間柄だった。

　そんな広池から相談があるという。

　何事かと会いに行くと、彼の子を妊娠してしまったと広池に告げられた。

　その話にもショックを受けた野田だったけれど、さらに広池千佳の口からは野田に対して、驚きの申し出があった。

　高校時代に広池のことを好きだったこともあり、野田は彼女の申し出を聞いたのだけど――

＜90年代の甘酸っぱい話や、ほろ苦い話をオムニバスで投稿します。＞

【No.①】
『高校でクラスメイトだった彼女が妊娠したらしいから産婦人科について行った話、もちろんヤった相手は俺じゃない』

【No.②】
『先輩からもらったコンドームのせいで彼女と後味の悪いことになったけれど、やっぱりさっさと一人で使っておけば良かったと思った話』

＜あらすじ＞
　大学生になって一人暮らしを始めた『僕』のアパートに一つ年下の彼女が訪ねてきた。彼女はまだ高校生だからアンナコトをするつもりもなかった『僕』だけど、先輩からもらったコンドームが偶然財布から落ちてしまって気まずいことに――。


【No.③】
『先輩の彼女を好きになったってどうしようもないんだ、って思ってた』

＜あらすじ＞
　僕は先輩の彼女を好きになった。けれど、そんなことを言えるはずもなかった。

　先輩は僕たちを残して先に社会人になって、『先輩』と『先輩の彼女』の間にも微妙な空気が流れ始めた。

　僕は先輩を裏切るようなことはできないけれど、好きになった人の悲しむ顔も見たくない。

　だから、必死になって『先輩』と、『先輩の彼女』の間を取り持ったのだ。でも――