表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 暮伊豆
87/156

瀧川家と滝川次郎

彩花の返事は……


「帰らない!」


否だった。


「そうか。いいんだな? 次郎の職場がどんな目に遭っても……」


「じ、次郎は『瀧川家』の者よ!」


「はぁ? 何を言ってるんだい? あいつはうちで庭師をしていたこともある。だから身元は確認しているんだよ? あいつは『滝川』次郎じゃないか」


「なら調べてみればいいじゃない! 瀧川家の次期当主、瀧川一朗と次郎の関係を! 白浜組はその辺をきっちり調べていたわ! 吹けば飛ぶような弱小組にとっては思わぬ拾い物よ。それとも! 賢一兄さんに話を通して瀧川一朗に対抗してもらう?」


瀧川家の次期当主が一朗なら、藤崎家の次期当主は健二の兄、賢一である。一朗に対抗できるのは賢一だけだろう。だが、健二は……


「いいだろう……今日のところは大人しく帰るとするよ。だが彩花。お前が生きるべき場所はこんなゴミ溜めじゃない。もっと華やかな世界があるんだ。じゃあ、またな?」


健二はそう言って帰っていった。彩花の苦し紛れの虚言が意外にも効果をあげた。確かに美砂から瀧川家のことは聞いた。しかし、瀧川家と次郎の関係は聞かされていない。美砂だって知らない可能性だってある。


彩花は白浜組へ連絡すべく、黒い電話のダイヤルを回すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普段はこんなのを書いてます。
i00000
― 新着の感想 ―
[良い点] そ、それは大事な布石で真実になるのか! 生まれはどうだっけ? 出自が出ていた所はあったっけ? と再度読み直すことになりました。 [気になる点] 彩花も頑張りました。 無知の知は人を一気…
[良い点] おおっと、これはこれは……! 果たしてただの出任せで終わるのか、ウソから出た真となるか……! うーん、まだまだ事態は混沌としそうですねえ。
[一言] これは…まさか…?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ