表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 暮伊豆
31/156

彩花の行方

次郎は普段より長く湯船に浸かっていたためか、少しぼおっとしているようだ。もしかしたら普段より深く頭を使ったためかも知れない。


風呂から上がり、事務所内で頭の帰りを待つ。テレビなんかを見ながら。


それから十五分後、(かしら)達が帰ってきた。


「おお、なんじゃ、まだおったんか。」


そんな頭に相談を始める次郎。支離滅裂で要領を得ない次郎の話でもどうにか理解できた頭。


「なるほどのぉ……藤崎家の令嬢かよ……ぜってぇ事件になってんなぁ。まあええ、わかった。今からそいつを連れて来いや。話ぁそれからじゃあ。ええの?」


それを聞いて慌ててアパートに帰る次郎。自転車の後ろに彩花を乗せて白浜組に戻るつもりなのだ。


だが、次郎が帰るとアパートの部屋はもぬけの殻だった。彩花の姿がどこにも見えない。想定にないことが起こると何もできなくなる次郎。慌てて白浜組に電話をかけ、頭に状況を説明する。


「そんならしゃあねぇのぉ。おめぇちっと戻って来いや。一緒に警察行くでぇ。面倒やが行かんにゃあどねぇもならんわ。」


警察と聞いて身を固くした次郎だが、頭が一緒なのだ。何も怖がることはない。そう考え再び白浜組へと向かった。

なお、次郎にとっての貴重品が収納されている戸棚の引き出しが開けっぱなしであったことなど、気付いてもいない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普段はこんなのを書いてます。
i00000
― 新着の感想 ―
[良い点] 彩花、持ち逃げかよ…。 どこまでも次郎、しゃぶり尽くされていますね。 でも、頭が頼りになる優しい人で、本当に良かった!
[一言] 次郎は、人に恵まれているのかいないのか。 組の人は、いい人ばっかりで、いいですねぇ。 それに対して、あの女は……。
[一言] 頭面倒見いいですなあ。 次郎は人に恵まれましたね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ