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  作者: 暮伊豆
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次郎とリンゾー

仕事中、現場によっては会話が多いこともある。本日の次郎の役割は巨大なミキサーに土を投入することだった。次郎とリンゾー、二人一組である。次郎はサンリオバーグFZと書かれている四十リットルの袋、リンゾーはCBピートモスXXと呼ばれる直方体の袋の中身をそれぞれ投入している。さらにリンゾーはミキサーの蓋を開けたり閉めたり、ミキサーの刃を回したり止めたりと機械の操作まで行っている。


そんなリンゾーが話しかけてくる。


「彼女かぁ? どこで見つけたなぁ?」


聞かれたので素直に話す次郎。庭師時代のことから彩花の身元まで。


「そんで昨日はお楽しみかぁ?」


お楽しみの意味は分からないが、分からないなりにすぐ寝てしまったことを話す。


「なんじゃあ情けないのぉ。まあええわ。とりあえず忠告な。その女ぁさっさと追い出せ。やべえことになんぞ? あと帰ったら頭に話しとけ。悪いようにはならんだろうぜぇ。」


テキパキと手を動かしながらも助言をくれるリンゾーが次郎は好きだった。この一年間、最も次郎の面倒を見てくれたのは間違いなくリンゾーだろう。

重い袋をミキサーの上まで持ち上げ、いつでも投入できる場所に置く。そこから投入するまでの待ち時間がお喋りの時間だ。


リンゾーの言う「やべえこと」の意味は分からないが、言われた通り頭に話そうと思う次郎だった。

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普段はこんなのを書いてます。
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― 新着の感想 ―
[一言] 頭が性根叩きなおしてくれるのでしょうか… アレだったけど、ふたりが幸せになれるのならそれに越したことは無いですから
[一言] リンゾー有能ぅ!!
[良い点] リンゾーさんのように分別のある頼れる味方がいてよかった! 頭に話して、さて、どう事態が転ぶのか? 続きがたのしみです。 それにしても、次郎は本当に朴訥な、人を疑ったり、悪く思わない人間だ…
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