表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 暮伊豆
123/156

莉奈、傍若

彩花の苦悩をよそに夕食の支度を始める次郎。汗と泥にまみれ汚れた、疲れきった体で。本当は風呂に入りたいかも知れないのに。

そんな次郎の手元から目を逸らす彩花。何やら首をぶんぶんと振っている。


「べ、別に何でもないし! ほら、こっちは私がやるから! 次郎はできたら食べて!」


次郎に見つめられ慌ててごまかした彩花。もちろん次郎は、彩花が包丁をただ見つめていたことなど気付きもしていない。単に彩花が激しく首を動かしたから視線を向けただけのことだった。




夕食ができた。野菜炒めにうどんと米が入っている。野菜焼き飯うどんとでも言えばいいのだろうか。


炬燵の上、鍋敷にフライパンを置く。そこから二人は好きなように食べるはず、だった。


「はぁ? ちょっと勘弁してよ! 何よそのクソみたいな餌は! 彩花ぁ? あんたそんなゴミを食べて暮らしてんのぉ? まるで犬じゃん! 正気ぃ!?」


ちょうど風呂から出てきた莉奈が口を挟んできた。水滴を拭いもせず、裸体を隠すこともなく。次郎はそんな莉奈に目を奪われたが……振り切るように料理を口に運んでいる。


「こ、これ、美味しいもん……」


彩花は消え入りそうな声で反論するが……


「ちっ、どきな彩花!」


彩花を押し退けた莉奈は何かを手に掴んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普段はこんなのを書いてます。
i00000
― 新着の感想 ―
[良い点] 拝読しました。 想像の斜め上をいく莉奈ですから、どういう行動に出るのか気になります。 次郎と彩花に平穏は訪れるのか。 次話も楽しみにしていますね(^^)
[一言] むしろこういうのが一番美味いんやで( ˘ω˘ )
[良い点] 更新ありがとうございます。 ムカつく姉ちゃんがざまぁされるのを気長に待ちます! 「ごめんねジロー」←言ってみたかった(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ