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  作者: 暮伊豆
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ストーンガード

「よっしゃあ! そのまま引けぇー!」


現場ではリンゾーの声が響いている。言われるがままに鉄の棒を引っ張る次郎。引いては戻し、また引く。何度も繰り返すと、ワイヤーが見る見る張られていく。


「よぉーし、そこまでじゃあ! ええかぁ、あんまり張り過ぎもよくねぇからの! この張り具合を覚えとけや!」


いわゆるストーンガードと呼ばれる落石防止網は、横に四本から十数本のワイヤーを張ることから作業が始まる。今回の現場では横に五十メートル、それを縦に五十センチの幅で六本ほど張っている。


張られたワイヤーは先日コンクリートに立てた支柱を通り、転がってきた石が道路に落ちることを防ぐ楯となる。正確にはワイヤーに沿って金網が張り巡らされてからの話だが。


「おーし次郎! 次ぁこのナットを締めていけや! ボルトが捩じ切れるまで締めんじゃねぇど?」


張られたワイヤーを支柱に固定する作業、次郎の得意な一人でこつこつと進める単純作業である。それが終われば金網を張り、固定すれば完成となる。おそらくこの分ならば今日中に完成することだろう。


こうして次郎の変わりない日常は過ぎていく。

藤崎家で何が起ころうと、兄である一朗に健二の見えざる魔手が迫ろうと……

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普段はこんなのを書いてます。
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― 新着の感想 ―
[一言] 不穏な引きwww
[一言] これが次郎には幸せなのでしょう。
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