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二話 遠矢 初めての戦闘


遠矢は伯父が言ってた話を思い出しながらマンション周囲の探索をした。


周囲の見通しが悪い所は通るな。

通る時は音をよく聞き、背後の確認も忘れず一気に通り抜ける。

狭い屋内では特に背後には注意しろ。しかし背後ばかりに気を取られるな。

一番の優先は武器を手に入れ最低限の身を守れるようにしろ。

次は敵の能力を把握する事。ここで遠矢は舌打ちしたくなった。

マンションに閉じこもってた時に襲われる人達を見るのを止めた事について。

あれを我慢して見続けてたら、

伯父に教えて貰った敵能力の把握はかなり楽になっただろう。

これは見通し良い所で一匹倒すしかないか…

やれるかな…

相手は人以外になったと云っても人の外見してるしなぁ~…


ここでゲームを一緒にしてた伯父の言葉が思い浮かぶ。


「人の頭ってのは思ったより硬い。鈍器で殴っても影響ない場合があるので、

やるなら目から突き刺すのが一番だな。

まっ、ゲームじゃそこまで作り込んでないので出来ないが。」


と、笑ってたが、今思うと対人戦の教えだったのかもと戦慄する。

親戚中が頭可笑しいと敬遠する訳だな。


良し覚悟を決めた。

先ず一匹見つけ、石か何かで反応するか見分ける。

次に他にも来ないか把握してから動きを見てやるかやらないかの判断。

取り敢えずコソコソと隠れながら近くの探索を続ける。

…いた。

周りには他に見当たらない。

マンション探索で見つけたバットと一緒に取ってたボールを投げてみる。

あっ…直撃した。しかし反応が鈍い?もしかして気付いてないのか?

周囲を見渡し投げるような物を探す。

手頃な石が見つかった。今度はゾンビが見ている方から左後ろに投げる。

反応した!

音に反応するか…移動は慎重にしないと。

さて、正面から姿を見せてどんな行動をするか…

一つ深呼吸してゆっくりゾンビが見えるように姿を見せる。


「うあ~…」


こっちを見つけうめき声を上げながら両手を前に突き出しヨタヨタ近寄ってくるゾンビ。

素早く近づき顔面に横殴りでバットをフルスイング。

嫌な感触が手に伝わって来た。

ゾンビは倒れた。

すぐに距離を取り観察する。

う~あ~言いながら起き上がろうともがいている。

やっぱり鈍器じゃ効果は薄いか…

立ち上がろうと膝立ちになってるところに近づき、

打ち下ろしで後頭部にバットを叩き付けた。

三度殴りまた離れて観察にはいる。

今度は呻き声も聞こえず手足はピクピク痙攣してるだけで起き上がる気配はない。


「ふ~…何とか倒せたか…しかし鈍器じゃ手間どるな…」


一息吐き、思うより楽に倒せて気が緩んだ。

思い出した様に周りをみるとヨタヨタ近づいてくるゾンビか数体いた。


「ちっ…」


俺は慌てて逃走に入る。

ついでにバットを近づいて来るゾンビどもの右手の車に投げつけた。

ガンカラカラ~と騒がしい音を立てた。

ゾンビどもは一斉に音の方を向き、そちらに近づいて行った。

俺はそのまま家まで見つからない様に逃走して今日の探索は終わりにした。


帰って来てからネットを見てて、動画サイトを見て落ち込んだのは誰にも言えない…







裏水中花も宜しく。

両水中花の更新は一週間を目安に思っていて下さい。

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