1/3
変わらない町で
彼女と出会ったのは、ふとした きっかけだった
いつもの変わらない町を
いつもと変わらないように歩いていた時
たまたま彼女が、目にとまった
私は、いつも悩んでいた
何かに挑戦するたびに
ドジで、どんくさくて失敗ばかりしていた
いつもクヨクヨして、失敗するたびに逃げて…
そんな自分を好きになれなかった
自分のことを好きになれないくせに、
自分を変える勇気もなかった
内気で消極的なせいで、友だちもいなくて
なのに、いつも寂しくて
誰かにかまってほしかった
1人でも声をかけてくれる人
自分の心の中に入ってきてくれる人を、いつも探してた
1人でいるほうが好き、というのを よそおいながら
心では
誰か1人でも、分かってくれる人がいれば…
そんなことを考えながら
買い物の帰り道を、とぼとぼと歩いてた
そんな私の目に
彼女はとても、華やかに煌びやかに写った