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僕らは7日間で作られる  作者: 秋間 朔
1/1

1日目①


『誕生おめでとうございます。』





気がつくと僕の耳にはそのような言葉が聞こえていた。

ゆっくりとまぶたを開け、あたりを見回す。

誰もいない。この真っ白な部屋で僕一人だ。


ということは、

この言葉は僕に向けられたものなのだろう。


『まあ、ひとまずここでは、

おめでとうございますっと言っておきましょう。』


さらに、誰かの言葉は続いた。


『ここは、あなたの母親の胎内の世界。

あなたは、この世に生命として誕生したのです。喜ばしいことですよね?』


当然投げかけられた言葉に僕は頷いた。


『そうなのです。喜ばしいことのはずが

人は皆その気持ちを忘れていってしまうのです。悲しいことです。

...........それはさて置き!

あなたは後7日後に母親のお腹の中から

産まれる予定です。

それまでにここで世の中に産まれる前に

幾つもの経験及び選択をして頂きます。』



「経験?選択?」



『はい。そうです。心配されなくても大丈夫です。

この7日間しっかりと過ごして

皆誰しも、世の中にこの胎内から巣立っていくのです。あなたも頑張って下さいね。』


「わかりました。

まず僕は何をすればいいんですか。」



『後ろを振り返って下さい。』



後ろを振り返ると先程まではなかったはずの

扉があった。

ここを開けろというかのように

堂々とたたずんでいる。


ゆっくりと腰を上げ扉へと向かった。


扉の前に立つと

また、どこから来てるかわからない声が

頭の中で響いた。




『あなたに幸運を』




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