世界最高峰の技術者を相手に15分21秒で優勝して、賞金1000万円
【概要】
世界最高峰の技術者たちを相手に15分21秒で優勝して、賞金1000万円
【本編】
_これはFWV世界大会
各国のインターネットに定評のある人々の中でもとりわけ問題解決において優秀な選手が競い合う世界大会。
舞台はロサンゼルス。エンターテイメントの中心地で技術の頂点が今宵、決まる。
「うーっす。」
「飄々な態度で入場したのは日本のとある大学から参戦した現役大学生、暮葉畏啓だー!彼は同大学の創作サークルで共に活動する仲間と連れてきて今宵リングに上がる!」
アナウンサーの声が会場に轟く。
日本の超若手、今回が初参戦のルーキーだ。
今年で30thになるこの大会ではiphoneやアンドロイドなどの会社の制作チーフも出場している。
いな、そのようなトップレベルの企業の中でもとりわけ腕利きの技術者たちが選手として出場しているのだ。
そんな中で、日本から3チーム、トヨタとニコニコとそして大学生チームが出場している。
「同じ日本人としてはやはりこの3チームを応援したくなりますね。」
「そうですね、やはりトヨタは昨年度の大会でバンガロールの技術者チームに勝利していますから、今回も期待したいです。」
「注目チームはやはり日本からの大会初の大学生チームでしょうか。」
「この世界大会は予選が本当に厳しいことで知られていますからね。そんな予選を無事乗り越えてきた彼らは大学生といえどもそれ相応の技術を持っているはずです。ですから、活躍に期待できますね。」
「そうですね。開会式も終わりました。ここから本線ですね。」
「はい。この世界大会FWVはトーナメント戦ではありません。ある非常に難解な問題が出されますから、それを持ち前の頭脳とチームワークとひらめきと技術でPCと向き合いながら解決に導き、その最短タイムを叩き出したチームが優勝となります。」
「この大会は長い時は1時間経っても誰も解けないなんてこともありましたからね。」
「そうですね。これまでの大会新記録は15年前にロサンゼルスの技術者の記録である、32分15秒です。」
「この時は、難解な幾つものルートをすべて運と勘と経験で突破してしまったということでしたからね。これ以上の記録は出せないでしょう。」
「さぁはじまりますよ。スタートです!」
__
カタカタ
________カタカタ
大学生チーム
メンバー中川、暮葉畏啓、吉本
「暮葉畏啓さんだけは本名ではなくネット名だそうです。」
「面白い人もいるもんですねぇ。」
「中川_お前はDブロックの優里砲を構築してくれ。中川____お前は予定通りAプランの第4分類を進めておいてくれ。」
「_了解」
「_了解した畏啓」
「…ああ」
「だいぶスムーズに進んでいるようですね。問題の問い自体はそもそも古代ギリシア語で今回は出題されていますので、その翻訳アプリを制作するのに時間がかかりそうなものですが。」
「そうですね、実際にギリシアからやってきた技術者くらいしか、翻訳アプリを作らずに理解できている人はいないようです。彼らもまた今では使われていない言語にはなるので、ニュアンスしかわからないようですね。」
「ほぼ全てのチームが翻訳アプリを作るために努力している中、違う動きを見せているのはギリシャの技術者チームと日本の大学生チームのようですね。」
「大学生チームの話し声から察するにおそらくゴール手前の道を構築しているのでしょう。」
「というと?」
「彼らはおそらく今回の問題が最終的にどんな分野の道に進むかを読んでいるようですね。いや実際に手を進ませていますからもうすでにわかっているのかもしれません。」
「_畏啓、俺はこの問題文を見た時に、素数決定方法の図表の構築は関係ないと思うのだが、合っているのか?」
「____ああ、今回の問題"も"ほぼ確実に最後は素数だ。_」
「_ならいいが。」
「中川__お前は今から5次関数の解の公式を導いておいてくれ。もちろん一般式で・」
「__ああ。というと、もうこの問題の最初がそれを使うっていうことがわかったのか?」
「_ああ。」
「…了解」
「恐ろしいスピードですね…ギリシャチームは5分経ってから5時間数にたどり着いたようですが、大学生チームは最後の構築をしながら同じくらいに5時間数も取り入れている…これは一波乱ありそうです…」
「それよりも大学生チームが結局翻訳アプリを使っていないことに驚きなのですよね…他のチームはようやく翻訳ができ、問題文が読め始めたところです…」
「__関数から吉川…お前は戦禍区法の設定を。吉本は有機語法の用意を。」
「_もうそれなのか?」
「もう最後の構築と結びつくのを作ってもいいのか?」
「おっと、大学生チームがチーム内でざわついている模様です。
何か失敗があったのでしょうか。」
「まだ確認すらしていない。本当にこの構築ロードで全てがつながっているのかがわからない。_畏啓、一回確認をしないといけない。」
「__いいや、これでいける。」
「なぜそれが言える?まだ試していないのに・」
「いや、1億の分岐がある。けれどそのうち100ほどに絞ることができる。そして整数を用いる場合、それは五つに減らせる。
その後、有機語法を使うしかない。」
「_最後はなぜそう言い切れるんだ?」
「統計と勘だ。俺の勘を侮るな。」
「_了解」
「完成した。」
「ああ。、わかった。代入する。」
「おっと、大学生チーム圧巻のスピードです。どういうことでしょう。まだ15分しか経っていません。」
「一度やってみるということなのでしょう。」
「答え1985903か。」
『素数ですか?素数でないですか?』
「yes____っと。」
「正解」
「終了ーーーーー!!!!!第一位が決まりました!!!!!!!結果15分21秒で大学生チーム、チーム名、霧雨巡録社の優勝です!!!!』
「後日談:
どうしてわかったのですか?
今回、カルフォルニアの大学が提出した問題です。今まで各大学から様々な問題が出されてきましたが、以前にもこの大学からの問題が出されたことがあります。合計で5回です。
その問題には8割の確率で整数の解放が最後に必要でした。
そして最初は関数に見せかけた別の解放が必要であることも一緒です。
ですので、今回、その傾向を利用しました・
・_ええ、今回の問題が何大学だったのかというのは大会"後"にしか公開されないはずですが。。。
「古代ギリシャ語です。これを問題に使える人などそういない。専門用語ですから。そんなことができる技術者なんて数えるほどしかいない。そう、プリック・リーン博士です。
彼の本は全て読みました。
彼の考え方も、彼の使う癖のある古代ギリシャ語も。」
「ではもしカリフォルニア大学ではなかったのであれば?』
「いや、何もカリフォルニア専用の対策をしたわけではありません
今までに問題を提供したことのある大学、機関は同じように事前に調べてあります。」
「改めて優勝おめでとうございます。」
「ええ、まあ、はい。」
「優勝の賞金1000万円はどのように使われるご予定でしょうか。」
「え?全部同人誌と漫画とアニメDVDとCDに使いますよ。」




