嫉妬
昼。
品質管理部。
結衣、資料を見てる。
隣のチーム。
女性社員。
テキパキ動いている。
女性社員「ありがとうございます」
別部署の人「助かった」
女性社員「いえいえ」
笑顔。
少し離れた人からも声が掛かる。
女性社員「後で行きますねー」
結衣、ちらっと見る。
女性社員。
自然に人が集まっている。
結衣「すごいな」
ぼそっと。
そのまま仕事へ戻る。
ーーー
夕方。
帰る前。
女性社員。
別部署の人と話している。
楽しそう。
結衣、少し見る。
そして帰宅。
ーーー
夜。
自室。
結衣。
机。
ノートを開く。
閉じる。
また開く。
閉じる。
結衣「……」
何となく集中できない。
結衣「疲れてるのかな」
改善「そんな顔じゃないな」
怠惰「疲れてるなら気分転換」
希望「ゲームで遊ぼう!」
怠惰「イイね!」
結衣「静かに」
静かになる。
結衣、考える。
昼。
女性社員。
笑顔。
別部署。
自然に人が集まる。
結衣「……」
その時。
カタン。
机の上。
手鏡。
結衣「?」
昼にはなかった。
結衣「誰」
女性。
20代前半くらい。
美人。
黒と深い紫メッシュのロングストレートヘアー。
ダークワインレッドのタイトワンピースには深いスリットがある。
嫉妬「嫉妬」
結衣「分かりやすい」
嫉妬「そうかしら」
結衣「何しに来たの」
嫉妬「羨ましかった?」
結衣「何が」
嫉妬「昼の人」
結衣「別に」
嫉妬「嘘」
結衣「違う」
嫉妬「嘘」
結衣「なんで」
嫉妬「目で追っていたわ」
結衣「……」
嫉妬「二回」
結衣「数えたの?」
嫉妬「ええ」
不安「怖い」
嫉妬「ありがとう」
希望「褒めてないと思う」
嫉妬「何が羨ましかったの?」
結衣「何が?……」
嫉妬「仕事ができるところ?」
結衣「……違う」
嫉妬「人気者なところ?」
結衣「……違う」
嫉妬「人と話すのが上手なところ?」
結衣「……」
沈黙。
嫉妬「ほら」
結衣「……」
嫉妬「嫌いだった?」
結衣「違う」
嫉妬「感じ悪かった?」
結衣「違う」
嫉妬「むしろ好き?」
結衣「……うん」
嫉妬「じゃあ羨ましいのよ」
静か。
結衣「……」
嫉妬「羨ましいは」
嫉妬「嫌いとは違う」
嫉妬「本当は欲しいものを見つけた時に出るの」
結衣「欲しいもの……」
嫉妬「そう」
鏡を見る。
嫉妬「あなた」
嫉妬「人と話せるようになりたいんでしょう?」
結衣「……」
嫉妬「部署を超えて」
嫉妬「自然に」
嫉妬「相談されたり」
嫉妬「頼られたり」
嫉妬「そういう人になりたいんでしょう?」
結衣「……」
図星。
希望「おお」
改善「なるほどな」
結衣「……そうかも」
嫉妬
少し笑う。
嫉妬「なら良かった」
結衣「何が」
嫉妬「見つかったじゃない」
静か。
結衣「……」
嫉妬「欲しいもの」
しばらく沈黙。
希望「いい話だった!」
改善「珍しいな」
希望「皆も言ってみて!」
全員「?」
希望「欲しいもの!」
不安「安全」
後悔「経験」
責任感「信頼」
改善「成長」
怠惰「布団」
希望「最後!!」
怠惰「大事だぞ」
結衣
少し笑う。
嫉妬「私は一つだけ」
全員「?」
嫉妬
鏡を見る。
嫉妬「今持ってないもの全部」
改善「持ってるもの数えろ」
嫉妬「それは希望の仕事」
希望「急に投げるな!」




