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一位

修学旅行から帰ったその日もヤマト君は電話をくれた。


あの状況で何を?話す?


と思ったけれど、ヤマト君は何事もなかったかのようにいつも通りだった。


それに修学旅行後は、私達の仲は学校で公認?のようになったけれど、


クラスも部活も違うしそんなに中学生活に支障はなかった。


そもそも、修学旅行が終わったら、それぞれ受験モードに入り、


夏休みはヤマト君は推薦で行く予定の学校のサッカー合宿や練習に参加してしていて


私は夏期講習で毎日塾と家の往復をしていて


お互い予定も会わず、日課の家への電話のみ。


「寂しいね。」という言葉はお互いなんとなく避けていたような気がする。


久々に2人で会ったのは夏休みが終わって体育祭の前の日の夕方。


ヤマト君が前日に

「少しでもいいから明日塾の前に会えない?」

と言われ会うことになった。


「久々だね。この公園も。」


「ほんと、なんか忙しかったね。」


「うん。俺は寂しかったよ。夏休み会えなくて。


でも、推薦確実にするために頑張らなくちゃだし、


俺にはサッカーしかないからさ。」


「うん。そうだね。私も寂しかったかな。なんて。


電話もくれてたし、お互い今は頑張る時期だよね。」


「そうか。このままふられたらどうしようって思ってた。」


「え?まさか。私も夏休みは勉強でいっぱいいっぱいだったし、

親にも『付き合ってるからって毎日遊び歩くんじゃなくて

受験生だから電話だけにしてるの偉いわね。』ってほめられちゃったよ。

たぶん、ヤマト君、うちの親からも評判いいよ。」


「え?まじか。挨拶とかなんかするっていうのもなんだししてないけど。

そうか。よかったわ。」


・・・・・・・・・・・


「でさ、明日体育祭じゃん。」


「うん。ヤマト君は代表リレー走るんだよね。さすが。」


「うん。アンカーの予定。

でさ、アカリと違うクラスだから、ライバルなんだけど、

俺、絶対一位とるわ。

とったら高校行ってもこのまま別れずに付き合ってくれない?

中学までじゃなくて、卒業しても付き合ってて欲しいんだ。」


・・・・・・・・・


「うん。

私もね、高校でも付き合えたらいいなとは思ってた。

だから、ヤマト君に不安にさせないように女子校を第一志望に決めたの。

あ、でも、色々自分で考えてね。

その高校、大学の推薦がすっごく多くてね。

やりたいことが私にはまだみつからないから、高校でゆっくり考えて、

行きたいところに推薦でいけたらいいなって。

甘い考えなんだけど、我が家は浪人は無理だから、確実に行きたくて。

公立ももちろん受ける予定なんだけど、

行きたい公立がちょっとレベル高くて記念受験になりそうなんだよね。

親にはその話したら、『高校で塾にいかないで確実に内申とって大学に進みなさいって言ってくれたから。』」


・・・・・・・・・・・・・・


「ありがとう。

俺、一位とるから。

中学で終わりにしたくないから。

一位とったらそのままアカリのところ行くわ。

嘘、無理だわ。

でも絶対何か合図する。」


「うん。わかった。心の中で応援してるね。




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