あと一年後
駅前まできて、またねと言おうとしたら
「アカリの家まで送らせてもらっていいかな。
実はあかりの家、よくわからなくて。」
そうヤマト君に言われた私は
「家の前まではちょっと。
我が家ってコの字になっている住宅街のところの一軒家で
人の出入りとか目立つんだよね。」
「なるほど。じゃあ近くまで行ってもいいかな?」
「うん、近くに公園あるからそのあたりでどうかな?
意外と知られてなくて穴場。
我が家もちらっと見える距離だよ。」
「うん。じゃあそうさせてもらう。」
そういって歩き出す。
公園までの10分はヤマト君もあまり知らない道らしくて
きょろきょろしている。
公園について、なんとなく、またベンチに座る。
ベンチに座った瞬間。
「あと一年後には、やっぱり俺、静岡に行くと思う。
サッカー推薦もらえそうなんだ。
実は春休みに高校に挨拶にいってきた。」
ヤマト君が言う。
急に言われてなんと返していいか分からなかった私。
黙り込んでしまう。
「付き合うの試しに三か月って言ったけど、それももう過ぎてて、、、
黙ってたのは卑怯だと思ってたけど、アカリも何もいってこないから甘えてた。
でも俺はこのまま付き合っていたし、静岡にいっても付き合ってたい。
毎日電話できるかわからないけど、なるべく電話もするよ。
あの映画のような約束は、まだ出来ないしアカリにも重い気持ちを押し付けたくないから
俺はしないけど。
ただ、付き合っていきたいとは思ってる。
アカリ、今、俺のことどう思ってる?」
・・・・・・・・・
「好きだと思う。」
・・・・・・・・・
「このまま付き合っててもいいかな。」
・・・・・・・・・・
「うん。」
「良かった。
とりあえず今日はその話したかったんだけどなかなか言い出せなくて。
ありがとう。これからもよろしく。」
「うん。」




