かっこつかねぇ
「ちょっとトイレいってきてもいいかな?」
大観覧車からおりた後、ヤマト君が走ってトイレに行き、
なんとなく近くにあったベンチに座って待っていた。
戻ってきたのは20分位たったあとだ。
「ごめん。まじで。帰られたらどうしようかなと思った。」
「いや、帰らないでしょ。そんなひどい女じゃないんだけど。」
「だよね。ごめん。
いや、ほんと、まじで恥ずかしいんだけど。
極度の緊張と極度の安心が同時にきてお腹下した。
もう治りました。
お待たせしました。
あ~、、、かっこつかねぇ。」
すごいへこんでいるヤマト君をみたら
叱られた小さな男の子みたいで笑ってしまった。
「あ、笑った。今日、あんまし笑ってなかったけど。」
「私も緊張してたんだよ。
私にとっては初の男の子と二人きりの遊園地だよ?
そりゃあ緊張するでしょ。」
「そうか。初か。
じゃあ、とりあえず付き合ったってことだし、帰りは一緒に帰ろう。」
「う、うん。そうだね。」
の割に、帰りの電車でも会話なし。
もうこれが普通なのかな。
最後、駅で別れる時に
「今度、家に電話してもいいかな?
連絡網で電話番号がわかるし。」
「え?電話??」
「いや、学校ではなかなか話せないじゃん。
だから電話で色々話せたらいいかなって。」
「親が出るかもだよ?」
「その時はアカリさんいますか?っていうよ。」
そこは恥ずかしくないのか・・・。
ヤマト君って大物!?
「わかった。別に大丈夫だよ。月・木は塾でいないからそれ以外なら。」
「OK。月・木以外ね。
じゃあ、今日はありがと!またな。」
「またね。」
こうして私達の遊園地は終わった。




