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侍女いわく私は悪役令嬢らしい  作者: 日華
プロローグ
1/75

ディパーノ・ルチルクォーツ

初投稿です。未熟者なので感想などいただけると励みになります!!

まずは主人公ではなくこの人から!

「あなたがじぶんのひとみの色をきらうならわたしが好きでいてあげる!わたしの大好きな~~と同じ~色!」


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私は、生まれた瞬間から記憶とはっきりとした意識を持っておりました。年月が経つにつれてそれが異常なことであるということに気が付きました。

なんせ私が持っていた記憶はいま生きる世界とは全く異なる日本という国で生きた前世のものだったのですから…

…どうやら私は転生したようです。


転生自体は受け止めましょう、しかし8歳を迎えた日に大きな問題に気付きました。この世界が私が前世でプレイしていた『星降る宝石の国』という乙女ゲームの世界に酷似していたことには早い段階で気が付いておりましたが、私の容姿に見覚えはないので気を抜いておりました。

なので勉学や前世由来の知識の活用もあまり考慮せずにおこなってしまいました。

それはそれは周りにちやほやされましたよ。


話が少し変わりますが私は子爵家の娘として生まれました。私の祖父が天才と呼び声高い魔法石を用いた魔法の行使や魔道具製作に秀でた方でその活躍から子爵位を賜ったのです。

思い出と言えば、5歳のころに当時ご存命だったおじいさまと2人で私の前世由来の知識と魔法の天才であったおじいさまの頭脳を駆使し、コンロを作り出しました。

今はまだ貴族やお金持ちの商家などでしか流通していないのですが、特許もしっかり取ったのでかなり儲かりましたね。

しかし、父は野心だけがご立派な人で兄もその残念な遺伝のほうを受け継いだようです。

一方で私は祖父の遺伝か前世の知識と関係なく一度学べばすべて吸収するなぜかチートのようなのですが…

ちなみに母も貧乏伯爵家出身でプライ(ゴホン)矜持だけはご立派な残念な方です。


では問題、能はないのに私欲あふれる両親は才を持つ娘をどうするでしょう?


正解は…公爵家に侍女として送り込み玉の輿を狙わせる。もしくは子息令嬢を傀儡できるようにさせるです。


申し遅れましたが、私はディパーノ・ルチルクォーツ。私が命じられたのはゲームの悪役令嬢であるはずのスコーティア・アレキサンドライト様の専属侍女だったのです。


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本当にやらかした。少しは頭を使うべきだったわ。

そりゃあ、あの残念な両親は私をいい駒とするだろうし、あの阿呆な兄は自分より優秀な妹なんぞ家からとっとと追い出したいに決まってる。上位貴族なら娘に最上級の環境を与えるために学のある侍女を置こうとするのも当たり前。前世の平安時代も同じようなものだったのに…


唯一大好きで私の味方だったおじいさまは半年前に亡くなってしまったが、それまでは一緒に過ごすために加減せずに知識を利用してしまった。(必死だったのよ)


仕方がないのでスコーティア様がどのような方か知ってからゲーム通りの悪役令嬢になって没落的な展開にならないよう導こう。断罪されて没落してしまったら使用人である私の生活ももちろん破滅ものだ。

でも根っからの悪役令嬢だったらどうしたらいいのか、私は生きていられるかしら…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『星降る宝石の国』の舞台であるこの国の名はジュール王国。この国でのみ産出する魔法石を用いて4属性魔法である火・水・風・土を操る、また魔法石を用いた魔道具を使うことで人々は生活している。魔法操作は通常王族や貴族しか学ぶ余裕がないので平民は基本魔道具の利用のみ。


しかし、300年に一度「星降(ほしふり)」という空から膨大な魔力が降り注ぐ現象が起こる。これにより、使用されたことで魔力を失った魔法石が再び魔力を得て機能するのだが、一方で過剰な魔力を受けた動物たちや普段は少数であるはずの魔物が暴走してしまう。そこでカギとなるのが黄道12星座の力を宿した者たちだ。彼らは「星降」に合わせて誕生する。


そしてなにより彼らこそがこのゲームの主要人物である。

主人公はふたご座の力を宿したジェーン・パール。

他の者たちが暴走した魔物たちに対抗すべく無属性の独自魔法を行使できる代償として魔法の二次作用に苛まれる中、ジェーンは【解放】の魔法によって彼らを二次作用やそれに付随して起こる苦しみから救う。

そんな彼女の敵となるのがさそり座の力を宿したスコーティア・アレキサンドライト。ヒーローである王子の婚約者であり、その上彼女の義理の兄もヒーローなのだ。悪役令嬢らしく魔法を使ってヒロインの邪魔をする。そしてもちろん断罪される。ヒロインと結ばれるのが王子なら没落。義兄なら修道院送り。(彼女の専属侍女になる私が困るのはもちろん前者)

とりあえず、細かい内容は後々思い出していこう。


いよいよ悪役令嬢スコーティアとのご対面。

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