エルフ族を仲間にした恩恵
世界樹の存在の為かエルフ族達は全員が世界樹の森への移住を希望したので、何度も転移で往復する事になった。
リムーバル単体での転移ではなく俺との同化を利用しての転移を行ったので一度に転移できる人数などを稼げたけどエルフ族達の人数は1000人ほどいたのでなかなか大変だった。
しかしあの限られた範囲での生活にもかかわらず1000人もの人数が食事に困ることなく生活できたことを疑問に思って聞いてみたらエルフ族の栽培していた食用の植物は成長が早くてしかも食べれる部分が多い植物なので、わずかな範囲での育成でもかなりの人数分が確保できるとの事だ。
その分味の方は微妙なのだが別に栽培している調味料用の植物が何種類かあるのでなかなか良い食生活が出来ていたらしい。
そんな感じでエルフ族の今までの生活などを聞いたりしながらエルフ族の運搬作業を何とか終わらせた。
エルフ族を世界樹の森に移住させた事によって世界樹に関する事や植物に関する事で恩恵を受けれたが、それ以外にも大きな恩恵があった。
エルフ族が結界や植物の城壁を展開するのに使用していた技術を教えてもらう事が出来た。
複数人で魔法を増幅や共鳴させて魔法の威力や性質を変化させる事の出来るもので合成魔法や複合魔法などと言われている技術らしい。
あくまで発動させるタイミングや魔法の種類の組み合わせによっておこる現象であってスキルでは無いそうだ。
俺の場合は並列思考で同じスキルや魔法を発動させる事で似たような事が出来ていたのだが、この技術を使用する事で今まで以上に魔法の応用力を広げることが出来るようになった。
並列思考スキルを取得していれば恩恵の受けれる技術なので、ソフィアさんとエレノアさんは並列思考のスキルを取得済みなので、早速2人との鍛錬の時に教える事にしてみた。
ソフィアさんはもともと魔眼の制御を行う為に並列思考を取得させたが、現状では魔眼の制御にそれほど労力を必要としていないので、この技術によって使用できる魔法の種類や威力の底上げになればと思っている。
エレノアさんの場合は傀儡操作の際に今までは操作できる数を増やす事を進めて来ていたが、今回の技術の応用で1体の傀儡操作に集中させる事でより操作の出力や制度を上げる事が出来ると思うのだ。
そうすれば今まで行わせていた数による連携での戦闘以外にも、強力な1体による強敵に対応するための戦い方も出来るようになる事を期待している。
こうしてエルフ族に関する問題をきっかけにしっかりと俺を含めた周りの人たちの成長につなげる事が出来たのだった。