エルフ族への対応?
翌週の休息日までいつも通りに学園で特別授業をしたり、冒険者ギルドでの指名依頼やソフィアさんとエレノアさん達との鍛錬などを行っていった。
課外授業以前との違いでは特別授業の内容に課外授業を通して新しくやりたいことが見つかった生徒たち向けの特別授業の時間を用意しているくらいで、一番大変だった前準備の段階が終わったのでこちらもすでに日常の一部になっている。
そんな感じで日常を過ごしつつエルフのいた森、正確には結界の監視を行っていたが結界の外からわかるような変化は何も無い。
俺が結界の中に入る前と森に存在する素材や魔物の様子も変わらないし、結界自体も特に変化が無い。
特に問題が無いのであれば、これ以上刺激しないようにしたい…
あの襲撃者がエルフだったという衝撃で聞き忘れていたのだが、こちらに向かって使用してきた植物の魔法。
あれについて転生者スキルに確認したら拘束した者の魔力を吸収して魔法を使用できない状態にして捕縛する魔法で、魔法使いを安全に拘束する事が出来るそうだ。
魔力の吸収量は使い手によって変わるみたいなのだが、あの時の嫌な予感を考えると俺でも危ないのかもしれない…
そんな理由でなるべくだったらこれ以上かかわらない方がいい気がする。
しかしどれだけの期間問題が無ければ監視を取りやめていいのかがわからない…
はっきり言って一つの事をずっと気にするのが面倒くさい…
なのでエルフについて気にしないで良いようにしたいのだが、それには敵対関係じゃなくさせないと安心できない…
という事で困った時の転生者スキルに確認したところいくつかの事がわかった。
エルフ族にとって人族は世界樹をエルフから奪った上に枯れさせてしまった種族であり隠れ住んでいる場所を知られた以上敵対関係になるのは当たり前である。
なので友好状態、和解状態にするためには最低限で世界樹の復活が必要であるらしい。
世界樹なんて伝説でしか聞いた事が無い存在だけど、転生者スキルに確認したら可能性のある方法を提示された…
俺はその方法を実行するために豊穣の森の主とダンジョンマスターの表示画面を操作を続けていたのだけれど、気が付いたら他に何もできずに日が沈んでしまっているのだった…