初の授業(教師)
教室に入ると集まっている生徒の意識がこちらに集中するのを感じる。
「皆さん初めまして。この授業で教師を担当するクリスです。
まずは皆さんがどのくらいスキルに関して習熟しているかを確認しますので自己紹介もかねて、魔法関係の技能スキルの取得している方は申告をお願いします。」
そう宣言して集まった生徒たちをスキルの習熟度別のグループに分ける。
振り分けてみたら今回集まった生徒たちはほとんどが魔力感知を未取得な者達と魔力感知を取得したばかりの者達だった。
今年入学の魔法学科には貴族至上主義の生徒がいるために俺たちの年の様にうまく学ばせることが出来ていないようだ。
それだったら通常の授業でうまくいっていない分を俺の授業で少しでも挽回できるように頑張ろう。
という事でそれぞれの生徒に合わせて指示を出していく。
魔力感知を取得していない生徒には俺が製作した魔力を見る事の出来る眼鏡を配って魔力を目で見る事で、その存在を感じ取りやすくさせてから周囲の魔力の濃度を濃くしてみる。
魔力感知を取得している生徒には魔力制御をゆっくりとしたスピードで行って、魔力の動かし方をイメージしやすくさせる。
そう生徒たちに指示を出しつつ、俺は鑑定スキルを使って生徒たちの天恵スキルを確認して、その能力についてを転生者スキルに確認していく。
生徒たちの天恵スキルの能力からどのようなスキルの鍛錬を進めさせるかを今の内から考えていくつもりだ。
天恵スキルに関する仕事に就くことが多いので天恵スキルをうまく活かすことが出来るように相性の良い技能スキルを取得させてあげたいからね…
そんな感じでこの日の授業は基本的な魔法に関するスキル取得を進めさせつつ、今後の事を考えるための情報を集めていくのだった。