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指導の成果

俺が学園に通いだしてからもう少しで1年になる。


現在は今年新しく天恵の儀を迎えた者達の受け入れ準備の為に学園は1か月ほどの長期休息に入っている。


長期休息の間は学園の施設も点検などで使用が出来ない。

そのため最近では冒険者ギルドで登録を済ませたソフィアさん、エレノアさんと一緒に王都の外での依頼を受注して実戦方式で鍛錬をしている。


現在は王都から一番近場にある森で素材の収集関係と魔物の間引きの依頼をこなしているところだ。



実戦方式の鍛錬はエレノアさんにとってはかなり重要な事柄だ。

エレノアさんは世界を旅していろいろな書物を見たいので、その為に1人でも問題なく旅を出来ると父親である王様に認めてもらう必要がある。

その為に強くなりたくて俺に頼んできたが旅に必要なのは強さだけではない。

どれだけ強くても野営に必要な知識や危険を見極める事が出来なければ、1人で問題ないとは言えないだろう。


エレノアさんの現在までの成長は著しく、【上級並列思考】【上級傀儡操作】によって中級ランクの魔物を討伐する事が出来る強さの傀儡を同時に6体操る事が出来る。

しかもその間も彼女自身は周りを観察する余裕を残した状態なので突然の事態にも対応する事が可能だ。

上級の魔物でも2体までだったら問題なく対処できるだろう。


そして問題だった継続戦闘可能時間も【上級魔力量増加】【上級魔力吸収】を取得したことによってかなり改善されている。


傀儡操作自体が魔力の消費などを抑える目的で取得したが、傀儡に戦闘をさせながら自身は外在魔力を自身に取り込んで、次の魔力の消費に備えるという事を繰り返しているうちに、上級魔力吸収を取得してスムーズに外在魔力を取り込む事が出来るようになったのだ。


並列思考で増えた分の思考での傀儡操作のみで、戦闘や周りの警戒などをこなすことが出来るので、野営に関する知識や危険を見極める為の注意点なども集中して学ぶことが出来るのでかなりの上達ぶりだ。



ソフィアさんの方も順調に成長している。

まずは進化の魔眼についに能力が追加された。

追加されたのは【衝撃の魔眼】で発動すると対象に衝撃を与えて吹き飛ばすことが出来る。

ソフィアさんは【上級並列思考】【特級魔力操作】【特級魔法】を【衝撃の魔眼】と組み合わせて、魔眼の能力と魔法を同時に使用する事によって独自の戦闘スタイルを編み出している。


本来魔眼を使用する者は魔眼の制御に魔力操作を要求されるので同時に魔法を使用する事は出来ない。

魔法スキルを取得していてもあくまで魔力制御の練習の為であって、それを戦闘に使用する事はほとんどないのだ。


しかしソフィアさんは上級並列思考を取得しているので、魔眼と魔法を同時に使用する事が出来る。

その為現在のソフィアさんは魔法を戦闘のメインに使いつつ、間合いを詰められそうになったら衝撃の魔眼で相手を吹き飛ばして時間を稼いで魔法でとどめを刺している。


魔法使い相手には基本的に間合いを詰めて近接戦闘に持ち込むのが定石だがソフィアさんにはそれが通じない。

衝撃の魔眼を避けようにも不可視の衝撃になるので、近接戦闘に持ち込もうと近づけばそれだけ避けづらくなるためかなり対処しづらい戦闘スタイルになっている。


そんな感じで2人の成長を感じながら今日も何の問題もなく依頼をこなしていくのだった。

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