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成長すればもっと凶悪な能力になるみたいです。

しばらく魔力を与えたら三体とも満足したみたいで今度はじゃれつき始めた。


イミテートはリュックに収まるサイズだし、レギュレートは更に小さなサイズなのでこの2体に関しては他の人にバレずにつれて歩くことが出来るけど、リムーバルに関してはそうもいかないので、まずは冒険者ギルドで従魔として認めてもらえるように手続きをしなければ…

どうせだったら3体とも手続きをしてしまおう。


そう思って3体を呼ぶと一斉に俺の胸元に飛びついてきたので、受け止める体勢を整たのだが、思っていた衝撃はやって来なかった。


え?どこに行った?飛び込んできたと思ったら消えたんだけど…


俺はすぐさま転生者スキルに確認する事にした。


『あの3体はいったいどこに行ったんだ?』


『はい。あの3体の種族である精霊・妖精・神獣はもともと実体と霊体を自由に切り替える事の出来る種族です。

その特性と生まれるまでの成長段階でクリス様の魔力のみを吸収して育った事で、霊体化状態の時にクリス様と一体化が出来るようになったようです。

クリス様でしたら落ち着けばしっかりと3体を感じ取る事が出来るはずです。』


そう言われたので集中して3体の存在を探ってみる。

お…本当だ確かに感じ取れる。しかも何だか3体の能力を使用できるような感じがする。

どうやら3体が俺と一体化している間はその能力を俺の意思で使用できるようだ。

3体の能力については実際に試して確認しようと思っていたけど、その必要が無くなったな。

何が出来て何ができないのかが感覚で把握できる。


そしてその感覚だと転生者スキルの説明していた能力はずいぶん簡潔な説明で、実際にはもっとすごい能力だとわかる。


まずイミテートなのだが、模倣すると言っていたが実際には他の存在の能力を解析して自身で使用できるようになるのだ。

なので複数の能力の有力な部分だけを組み合わせる事であらゆる面で元々の能力よりも優れた能力を発動させる事が出来るのだ。

本来地道な積み重ねの上で向上させるべき物を圧倒的なスピードで改善できるのだからその有用性は計り知れない。



次はレギュレートだ。

転生者スキルの説明でもとても便利な能力だとは思ったが実際にはもっと凶悪な能力だ…

この能力は快適な状態どころか味方には有用な環境を作り出すことが出来る。

例えば疲労の回復や魔力の回復速度を上昇させたり、魔法の威力などを上昇させることなども出来る。

そして敵対者には逆に有害な環境をいる事が出来る。

疲労が溜まりやすくとか魔力の回復速度が落ちるとか、成長すると魔法を使用できない空間を作り出す事なども出来るようだ…

相手の長所を潰すことが出来るので、味方に危険が及ぶ可能性は極端に減らすことが出来るだろう。



最後はリムーバルだ。

こちらも説明の通りの能力でも破格な能力だと思っていた…

行った事のある場所どうしを一瞬で行き来できるのだかその有用性は説明するまでもないだろう。


しかし実際はリムーバルが記憶している場所なのである。

これは別に一度行ったことがあってもリムーバルが記憶していなかったら行けないって事ではなく、例えばリムーバルが記憶している魔力の持ち主の場所に直接移動する事が出来たりするのだ…

これによってリムーバルに記憶させれば知り合いのいる場所に行ったことが無くても一瞬で移動できるし、敵対者を逃すことが無くなる。

おそらく本来は神獣が一度獲物として認定した存在を逃がさないための能力なのだろう。


この様に転生者スキルの説明はだいぶ控えめな説明だった気がするのだが…

なぜ実際の能力と転生者スキルの説明にこれだけ違いがあるのかを確認してみたら次の答えが返って来た。


『はい。彼ら自身が能力を使おうとしたら先ほどの説明の通りの能力になります。

クリス様が感じ取った能力はクリス様の膨大な魔力量と並列思考スキルによってもたらされる思考力の高さによって実現している物であり、その領域まで彼らが能力を使いこなせるようになるにはそれなりの期間がかかるものかと思われます。』


あー。そうか。確かに俺の感じ取った能力を使用するとして、彼らの魔力量では全然足らない気がする…

将来的には出来るようになるだろうけど現状では転生者スキルの説明通りってか。


3体が俺と一体化できるのが予想外だったな…


とりあえず一体化すれば周りに気づかれずに連れていく事も出来るから、冒険者ギルドへの登録は別にいいか…


3体は今俺の中で休憩中みたいだけど、しばらく休めばまた出てきて遊び始めるだろう。


今日は3体にとことん付き合う事にしてゆっくりしていよう。

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